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糸りとり 第10回|塩川 いづみ

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しりとりと読みます。日頃、糸を使ったり使わなかったりするアーティストの方々に、「糸」を使った作品を制作してもらい、作品タイトルを 「しりとり」でリレーしていくという、ゆるカッコEコーナーです。

 

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第10回目のゲスト作家は、塩川 いづみさん。 昨年名古屋で開催された、塩川さんの個展オープニングで運良くお話できました。 気がついたら衝動的に、糸りとりのお願いしていました。 怪しさ満点の私の話を、聞き入れてくれた塩川さんの懐の大きさに感謝。 けど、この衝動は間違いなかったです。

 

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「に」➡『二期作』

 

 

a

 

一つの作品から、違う作品が生まれる

 

up

鉛筆 と 糸

フロッタージュすることで、また違う表情が生まれている。
まるで内に秘めた、もう一つの顔が擦り出されたようで、面白い。

zine

この作品は、Zine『SHE』の裏表紙がモチーフ。
既にある二次元作品を展開したかったそう。

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塩川さんに聞きました。

なるじ:
作品のタイトル「二期作」にしたのはどうしてですか?

塩川:
依頼を頂いた時、いつもの鉛筆の線を糸に置き換えるということは、「二次元から三次元」にすることだな ぁ、と考えていました。そこに、私の番は「に」で始まる言葉だと来たので、 いつもの鉛筆の線を糸に置き換える → 二次元から三次元 → 三次元の絵だからできること →  フロッタージュ(擦り出し) → 一つの作品からまた違う作品が作れる →「二期作」と、なりました。

なるじ:
「二期作」て言葉、学生以来ぶりに聞きました。この印象的なタイトルは「二次元から三次元」からの展開 だったとは。

塩川:
キャンバスと同色の糸にしたのも、影の形が見えたりして「三次元」の特徴がわかりやすいかなと。

なるじ:
糸を使って描くことは、今回初めてだったそうですが、いかがでしたか?

塩川:
刺繍することはありましたが、自分の絵を模写するのは初めての挑戦でした。 糸の良さを無視して、鉛筆に代わろうとするのは無謀でした。 糸で描くのは、やはり手間が大変でしたが、素材感は魅力的です。

なるじ:
更に厳選して削ぎ落とされた線(糸)での表現が、個人的にかなりツボでした。

塩川:
鉛筆で描く以上にコアになる線を抜粋する制作でしたね。

なるじ:
描くのが一番面白いのは「人物」とのことですが、どんな所が面白いですか?

塩川:
生き物は何を描いても楽しいですが、人物が面白いのは顔の表情でいろいろ語れる所かな。動物では猫をよく描きますが、表情を描くのが難しい動物ですね。

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今後は、画材をガラリと変えてみるなど、絵の描き方をいろいろ試してみたいという塩川さん。 memeでの活動も加わって、ますます塩川さんの作品表現の振り幅が増えそうです。 楽しみにしています。
※memeは、塩川さん、ひがしちかさん(日傘作家)、前田ひさえさん(イラストレーター)三人による、絵(日記)を軸とし た布にまつわるプロジェクト

 

 

次回は「く」
nakabanさんへ、バトンタッ~チ!!!

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これまでの糸りとり
第1回「あ」➡『赤い輪っか』成地 亜紀(2013.11.05 UP)
第2回「か」➡『風立ちぬ』遠山 敦(2013.12.01 UP)
第3回「ぬ」➡『ヌクアロファ』TMTM/Tomoe Miyazaki(2013.12.28 UP)

第4回「あ」➡『あたらしい家』松尾ミユキ(2014.2.2 UP)
第5回「え」➡『えびでたいをつる』田口美早紀(2014.3.4 UP)
第6回「る」➡『ルウェンゾリの山男』wassa(2014.4.7 UP)
第7回「こ」➡『コイル』都筑晶絵(2014.4.29 UP)
第8回「る」➡『留守の部屋』Nobue Miyazaki(2014.6.5 UP)
第9回「や」➡『やみよやまねこやすみの国』鈴木 いづみ(2014.7.5 UP)

 

 

<PROFILE>

izumi

 

塩川いづみ/イラストレーター
1980年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
2007年よりフリーランスで活動を始める。
広告、雑誌、商品など多岐にわたってイラストレーションを手がけるほか
定期的にドローイング作品の展示発表も行う。
品の展示発表も行う。
www.shiokawaizumi.com

 

スクリーンショット 2014-08-03 13.28.52

 

 

<今後の予定>
2015年上旬に、関西で個展を準備中。

 

<お知らせ>
ひがしちか(日傘作家)、前田ひさえ(イラストレーター)との共著
『3着の日記ーmemeが旅したRIGA』(土曜社)発売中。
http://we-me.me

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企画/ディレクション:成地 亜紀
題字:遠山 敦

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