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カメラボーイ・ハマダの教えて先輩!
vol.3 太田昌宏(フォトグラファー)

INTERVIEW & PHOTO by KOSUKE HAMADA


こんにちは。三重県在住の濱田紘輔です。僕は今、仕事をしながら旅をして写真を撮っているのですが、ゆくゆくは写真家、カメラマンとして生きていきたいと思っています。そのためのヒントを見つけるために、名古屋周辺の写真にまつわる仕事をしている人々を訪ね、写真を撮らせてもらいながら、話を伺うことにしました。先輩たちの背中を追っかけて、一人前の写真家になるために―。

 

今回は商業カメラマンとして雑誌など様々な媒体で長年活躍されている太田昌宏さんに名古屋周辺のクライアントワークについてと、プロカメラマンとして生きていくヒントを聞いてみました。

 


 

 

ーはじめに太田さんの取り組んでいるクライアントワークについて教えてください。

雑誌や住宅関係、メーカーのパンフレット、時期によっては学校のパンフレットとか就職に関するものを撮影しています。

 

ー名古屋という地方都市だとメディアが少ない分、写真の仕事が少ないと思うのですが現状はどうですか?

少ないと思うけど、ないなりに仕事は出来ています。実際に大きなクライアントがあまりなくて、名前が載らないような見えない仕事がたくさんあります。カメラマン同士の交流は少ないけど、撮っている人もたくさんいると思います。

 

ー商業カメラマンになりたいと思ったきっかけは何ですか?

二十歳ぐらいの時に写真が流行った時期があって、HIROMIXさん、長島友里枝さん、蜷川実花さんのガーリーフォトブームや佐内正史さんが自分と歳が同じぐらいの人達が活躍されていて。自分もコンパクトカメラを買って友達や自宅周辺を撮っていました。当時は高校を卒業して就職していたけど辞めて働いていなくて、その時に商業カメラマンという職業を知って「写真を撮ってて、お金をもらえるなんてこんな良い仕事はないなぁ」と思い、スタジオに入ってアシスタントとして7年ぐらい働きました。

 

 

ー写真を撮ってお金がもらえる。自分の好きなことが仕事に出来ていて羨ましいです。今日は実際にお仕事の現場を見学させて頂きました。印象として要領よく的確に撮影をこなしていてすごいと思ったのですが、写真のイメージというのは事前に準備しているのですか?

準備はしていないです。雑誌の取材だと被写体に立ってもらった時にその場で判断しないといけない。こうすればこうなるだろうなってイメージして。ちょっとした訓練のように撮り続けて身につけていくのかな。作家活動として写真を撮る時に「あっ」て気づいた感覚が商業写真にも生きて来ると思います。言われたこと以外のことでも、撮れていると思う。気づきは大事だもんね。

 

ー今回のようなポートレート撮影で気をつけていることはありますか?

あまり撮っていることを意識させないことかな。あまり時間を掛けないようにパパッと撮る。それから歩いてもらったり、動いてもらったりしています。歩くことに集中してもらえると表情も良かったりします。あとはどうでもいい話でもいいから喋ってもらうとかですね。

 

 

ー今の技術が身につくまでに大事だった要因はありますか?

駆け出しの頃は言われたことをやっていて、自分の今できることが精一杯だった。「あれ撮っておけばよかったな」とか、後悔ばかりしていました。お客さんがイメージしているものを超える写真をお渡しすることにやりがいを感じていて、それが出来なかったらカメラマンとして終わりかなって思っています。今も毎回撮影が終わった後の帰り道に車で運転している時も、もうちょっと他のやり方がなかったかとか反省することも。常に成長したいと考えて後悔する気持が大事だと思います。


ーその気持ちを整理して次に繋げていくことが大事ですね。カメラマンとして生きていくために大事だと思うことは他にもありますか?

自分が撮った写真に関しては特徴付けできるように撮っているつもりです。編集の人や見ている人が気づいているのかわからないけど、自分が撮ったとわかるようなスタイルは持っているつもりです。撮影した雑誌とか見てると他のカメラマンと違いが出てるなぁって思うんですよ。自分で言うのもあれですが(笑)

 

ー最近の流行りとか意識することもありますか?

それはある(笑) その時の時代の流れっていうのにも何か理由があるはずだから。それって何なんだろうなぁとかそれについて考えていたり。でもやっぱりきちんと自分らしい写真だってことが一番大事なところです。

 


ー今のカメラマンって大変ではないですか?カメラの性能やSNSが発展して誰でも写真が撮れる時代で、簡単にフィルターを掛けてフィルムっぽくしたり、ボケを作ったり、ある意味上手く撮れてしまう。写真をきちんと見てきてる人達はプロの方が撮った写真と素人写真の違いがわかると思うんですけど、でも一般的な人達はその違いがわかるのかなぁ~とも。カメラマンとしての需要のされ方って、ここ何年かで変わってきたりしていますか?

わかるよ。お店のHPや広告とかを自分で撮っていたりね。インスタグラムなんか見てても、確かに上手い写真は増えている。その違いがわかる人も多くはないと思うし、需要によってはそういう写真の方がいい場合もある。でも、その状況を嘆くのではなく、自分にしかできないプラスアルファを常に意識しているし、そういった部分は確かに伝わるものなんじゃないかな。

 

ー最後に聞かせてほしいのですが、どうやって仕事を作っていったのですか?僕は特に人脈もなくコミュニケーションが得意なほうではないので、、、

自分もコミュニケーション下手だよ(笑)20代の時はすごい悩んだ。でも無理して売り込む必要はないかなと思う。もちろんコミュニケーションと人柄は大事だけど、さっきも話したようにまずは自分の写真に芯が出来ていることが大事じゃないかな。自分の場合は、仕事をしたことがあるデザイナーさんから他の方を紹介してもらえたり、この写真だったらあの人にお願いしようってオファーをもらえたりして、そうゆうのが長く続いている。だから、まずは自分が納得のいく写真を撮ることが大事かなと思う。


ーまずは自分の完成度の高い写真を確立していくことが大事ということですね。貴重なお話をたくさん聞かせていただきありがとうございました!

 

イベント情報

太田昌宏 MASAHIRO OTA
1971年生まれ。静岡県出身
studio h(アッシュ)代表。名古屋を拠点に写真撮影、広告デザイン業を請け負う。雑誌、パンフレットなど様々な媒体で長年活動を行なっている。
http://st-hush.net

 

濱田紘輔 KOSUKE HAMADA
1990年生まれ。三重県出身
カメラマンを目指し、日々奮闘中。最近はアメリカを題材とした作品を制作している。3月10日〜3月25日に岐阜県大垣市にある「南原食堂」にてアメリカを題材とした個展「THE BIG COUNTRY」を開催する。(http://www.tabjapan.com)
https://www.kosukehamada.com

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