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FEATURE / 特集記事 Sep 22. 2017 UP
【INTERVIEW】谷ぐち順、YUKARI、DEATHRO/映画『MOTHER FUCKER』
音楽、結婚、家族、そして共生社会実現!?
いつだってパンクであり続け、面白カッコ良く転がり続ける。

FEATURE:MOTHER FUCKER / lessthanTV

 


映画『MOTHER FUCKER』より

 

lessthanTVの次なる野望は、共生社会の実現!?

ー谷ぐちさんは、障がい者介助のお仕事もされていて、障がい者の方とバンドも組んだりしてますよね(=脳性麻痺の平山静男さんがボーカルを務める「脳性麻痺号」というハードコア・バンド)。障がい者を障がい者として扱わない。子どもも子どもとして扱わないスタンスってことですね。

谷:子どもにしかない発想があって、障害のある方にしかない発想も確実にある。だから、端っから子どもは子ども、障がい者は障がい者っていう決めつけて接していては、見落としてしまうものがたくさんあると思うんです。それってものすごく勿体無いですよね。

ー障害のある人ってどうしても見た目でそうだとわかってしまって、心の中では同じ人間だとわかってはいても、ちょっと目をそらしてしまう自分の気持ちも正直なところあります。でも、谷ぐちさんとバンドやっている「脳性麻痺号」のライブシーンも映画に登場しますが、あのシーンを見てたら障害を持ってる人も歌っているときの顔つきはみんな一緒だなって気づきました。

谷:僕も慣れるまでは、武部くんが今言っていた気持ちと同じだったと思います。僕の周りのバンド友達には介護や介助の仕事している人が多くて。最初そういう仕事をしてるって聞いた時はそのバンド友達に「偉いね!」って言ったら、そいつが怒ってしまったんです。「一回、職場に来た方がいいよ」って言われて、「偉いとかそんなんじゃないから」って。

Y:介助っていうと特殊なことに聞こえるだろうけど、それって普通のことだよね。自分で髪が切れないから美容院に行く、病気が治せないから医者に診てもらう。それと一緒だと思います。

ー谷ぐちさんって人としてすごく優しいし、そういう性格だからできる仕事じゃないのかなって思ったんですけど、そういうわけでもないですか?

谷:単純に、バンドやってると仕事を選べなかったってのがありますね。あと、中卒だし。刺青も入れてるし。俺の場合、結構就ける仕事が限られていたんです。DEATHROも介助の仕事してるよね。

D:そうなんです。ちなみに、うちの兄貴も大阪でバンドやってて、介護の仕事やってますよ(笑)。俺は16そこそこからライブハウスに通ってて。学生時代に色んなバイトをやってきたんですが、どれも長くは続かなかったんですが、今の仕事は続けることができてる。語弊があるかもしれないですが、俺みたいなやつでもできる仕事なのかなって思います。

谷:俺も他の仕事は全然続かなかったんだよね〜。介助の仕事って結局、10分間放置してしまって、その間に何が起こるかわかんないんです。下手したら怪我してしまうかもしれない。トイレに行きたいのに10分も20分も動けなくて我慢させられたら、自分だって嫌ですよね。だから、障がい者の方との「信頼」や、絶対的な「責任」があるんですよね。

Y:あんたたち、そんなこと言ってるけど、普通のバイトだってどんな仕事だって「信頼」や「責任」ってあるわけなんだからちゃんとやるでしょ、普通はさ!

 

 

ー痛いところ突かれましたね!(笑)

谷: ……あ、あとね、介助の仕事はとんでもない予想もできないことが、毎日のようにいっぱい起きるんです。だから楽しいですよ。エキサイティングですごくパンクでおもしろい職種だと思ってます。

ーなるほど。でも、そもそもパンクバンドやってる人とか、自分も含めてライブハウスによくいる人たちって社会的にいったらおそらくマイノリティですよね……。『MOTHER FUCKER』の中では、パンクスも子どもも障がい者も、みんなスクリーン上で並列に並んでる感じがしたんです。

谷:「パンクかっこいい!」という初期衝動から入っていって、色んなことをパンク的に考えるようになってきた。誰も排除されない世界っていいなぁ思うようになりました。

ー映画の中で「共生社会の実現」ていう言葉が谷ぐちさんから出た時、おお!ってすべてが繋がったような気持ちになりました。谷ぐちさんの考える「共生社会の実現」ってのが次の目的地なんでしょうか?

谷:映画の1シーンでも「共生社会を実現させる歌」ってのが出てくるんですけど、もちろんそれ以外の社会なんてないくらいのことを思ってはいるんですけど。俺ごときがいきなりそういうことをタイトルに掲げて歌ったらおもしれえだろなってのもちょっとあって。シャレで言ってる感じもわかってもらいたいです。

ーなるほど。

谷:でもね、ただ単純にでっかく「共生社会の実現だ!」って掲げてるだけじゃ、何も進まないなと思って。相模原の事件のときに何か具体的なことは出来ないかなって思ったのもあるし、単純に自分が知ってる人が困ってて。何かそのためにできること、ちっさいことでいいからやろうって思って。それで思いついたのが「レスザンハウス」って障害のある方が地域で生活できる新しい場所としての家をマジで建てようって考えてて。もちろん、そこには音楽も絡めたいから、1Fは弾き語りライブができるような家にしたいなって思ってて。

ー言い方が正しいかわかりませんが、それ、すごく面白そうです!

谷:でしょ。障がい者の問題って、ちょっと重苦しい話になってしまいがちだけど、なんかそれを自分たちなりのポップな感じでやりたいし、そういうみんなが見ないようにしているようなことを広く発信するためにどうしたらいいか?を考えるのも大事かなって思ってます。まずは、周りのミュージシャンたちを巻き込んで、身近なところに伝えていくみたいな感じで。だから、この映画のプロモーションが落ち着いたら早速、動き始めたいなって。「lessthanTV」からのニューリリースは「家」です!って面白くないですか?

 

9月23日(土)、舞台挨拶後に“おかわり”的なスペシャルライブイベントあり!次ページへ>>>

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イベント情報

2017年9月23日(土)〜9月29日(金)
『MOTHER FUCKER』 
公式 HP:mf-p.net
出演:谷ぐち順、YUKARI、谷口共鳴 他バンド大量
監督・撮影・編集:大石規湖
企画:大石規湖、谷ぐち順、飯田仁一郎
制作:大石規湖+Less Than TV
製作:キングレコード+日本出版販売
プロデューサー:長谷川英行、近藤順也
1:1.78/カラー/ステレオ/98 分/2017 年/日本/配給:日本出版販売
© 2017 MFP All Rights Reserved.

上映劇場:名古屋シネマテーク 愛知県名古屋市千種区今池1−6−13 今池スタービル2F
http://cineaste.jp/

【関連イベント】
2017年9月23日(土)
映画『MOTHER FUCKER』劇場公開記念特別企画・名古屋今池
“later than LATE SHOW”

LIVERARY feat. lessthan TV
会場:大大大(名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル1F)
時間:22:30開演
出演:DEATHRO、Gofish
料金:1オーダー+投げ銭 ※定員20人ほど
企画:五味秀明(THE ACT WE ACT)、LIVERARY
ビジュアルデザイン:武部敬俊(LIVERARY / THISIS(NOT)MAGAZINE)

谷ぐち順
アンダーグラウンドレーベル「Less Than TV」主宰。U.G MAN、GOD’S GUTS、we are the world、younGSounds、idea of a jokeなどのバンドを経て、Limited Express (has gone?)のベーシスト、FOLK SHOCK FUCKERSへの参加と並行して弾き語りソロユニットとして活動を展開。また、レーベル主宰者として多くのバンド作品や『METEO NIGHT』など主催イベントに関わる。2016年4月、初めて単独で演奏・歌唱を行なった作品『FUCKER』をリリースした。

YUKARI
Limited Express (has gone?)のボーカル。2003年、「TZADIK」から1sアルバムをリリースし、世界15か国以上を飛び回る。2016年、5thアルバム『ALL AGES』をリリースした。ニーハオ!!!!、FOLK SHOCK FUCKERS、DEATHROなどでも活動を行う。

DEATHRO
lessthanTVを代表する、Rock Vocalist/Singer Song Writer!1984年12月30日生まれ、神奈川県央地域出身&在住。2005年ANGEL O.D.のボーカリストとして「LOW VISION/ANGEL O.D.」split CDでLessThanTVよりCDデビュー。同年自身のバンドCOSMIC NEUROSEを結成。10年間で4枚のオリジナルアルバムのリリースや全国各地でライブ活動を行う。2015年10月COSMIC NEUROSE無期限の活動休止に伴い、ソロアーティストとしての活動を表明。現在は、8ビートを基調としたトラディショナルなジャパニーズビートロックと現在進行形のUSインディ/ガレージ/パンク/オルタナティブロックの融合したサウンドをORIGINAL KEN-O STYLEと称し地元神奈川央を拠点に楽曲制作、全国各地でライブ活動を行っている。

大石規湖
映画『MOTHER FUCKER』で初監督を手がける。フリーランスとして、SPACE SHOWER TV や VICE japan、MTV などの音楽番組に携わる。また、トクマルシューゴ、 DEERHOOF、BiS階段、奇妙礼太郎など国内外問わず数多くのアーティストのライブ DVD やミュージックビデオを制作し、女性でありながら男勝りのカメラワークで音楽に関わる作品を作り続けている。映画『kocorono』(2010年・川口潤監督)では監督補助を担当。また谷ぐち順の初MVの監督も務めている。


 

 

 

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