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LIVERARY ×「マーケット日和」連載企画【前編】「BRUTUS」「relax」を手がけた編集者・岡本仁 × トークもDJもこなすマルチエディター・ミズモトアキラ、対談事前インタビュー。読者プレゼントも!

2015.11.03.Tue | 学びの森、中央図書館、中部学院大学(岐阜|各務原市)

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11月3日(祝)に岐阜県各務原市にて開催される「マーケット日和」。

カフェや雑貨、アパレル、作家などが出店するマーケットエリアや、古本市、さらにライブやワークショップなどが開催され一日を通して楽しめる同イベント。その魅力を短期集中連載でご紹介していく誌面企画・前編です。

今回は、LIVERARY編集部も注目のトークイベント「シティカレッジ各務原特別講演会~各務原ことば大学/果てしのないことばの話~」をご紹介します。講師として登壇するのは、マガジンハウス時代に「BRUTUS」「relax」「ku:nel」などの人気雑誌の編集を務めてきた、岡本仁 。そして、 DJや執筆業、トークイベントなども行うマルチなエディターとして知られる、ミズモトアキラのお二人。数々の経歴を積んだこの2人のトークはきっと刺激的な内容のはず!今回、待ちきれない気持ちの編集部は、特別にお二人に対談事前インタビューを敢行。トークライブの予習に!?ぜひお読み下さい。

 

SPECIAL INTERVIEW:

HITOSHI OKAMOTO
AND
AKIRA MIZUMOTO 

Interview Text & Edit : Takatoshi Takebe [ THISIS(NOT)MAGAZINE,LIVERARY]

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岡本仁

1954年北海道生まれ。マガジンハウスにて『BRUTUS』『relax』『ku:nel』などの雑誌編集に携わったのち、2009年ランドスケーププロダクツ入社。 新プロジェクト「BE A GOOD NEIGHBOR」を担当している。著書に『今日の買い物』『続 今日の買い物』(ともにプチグラパブリッシング)、編著書に『ぼくの鹿児島案内』『続・ぼくの鹿児島案内』『ぼくの香川案内』(ともにランドスケーププロダクツ)。 現在は『暮しの手帖』でも連載執筆中。https://instagram.com/manincafe/

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ミズモトアキラ
1969年、松山生まれ。エディター/DJ。グラフィックデザイン、音楽、映像、写真などを多角的に扱い、単行本、ライナーノーツ、レビュー、雑誌連載などの執筆や編集を手がける傍ら、トークイベントやワークショップの主催も精力的に行っている。http://www.akiramizumoto.com/

 

−では、簡単に自己紹介からお願いします。

岡本仁です。25年ほどマガジンハウスという出版社に在籍し『ブルータス』『リラックス』『クウネル』などの雑誌編集に携わっていました。2009年にランドスケーププロダクツという会社に転職して、引き続き編集の仕事をしたり、プランニングやブランディングなどを担当しています。

ミズモトアキラです。「朝活」「MOTTAINAI」「街コン」など新しいトレンドキーワードを次々と生み出すトップクリエイター(ウソです)。一応、エディター/DJと肩書につけることが多いですが、ここ一、二年はなぜかデザインの仕事がやたら増えています。

−それぞれの印象、イメージについても教えて下さい。

(岡本→ミズモト)「この人の本業は何だろう?」と、いつも不思議に思っています。そして、そういう存在というのは、世の中にとってとても大切ですよね。

(ミズモト→岡本)ちょうど15歳差なんですが(もちろん岡本さんのほうが年上!)お父さんでもなければ、お兄さんでもなく、はたまたおじさんでもなく、また友だちと呼んでしまうのはかなりおこがましいので、一生懸命考えたんですけど……組織に所属していないぼくにとっては、数少ない「上司」のような存在であり、もちろん尊敬する先輩でもあります。

−お二人は、いつ/どんなタイミング(きっかけ)で、お知り合いになったんでしょうか?

岡本:どれが最初だったか記憶ははっきりしませんが、たぶんインスタントシトロンというバンドのライブを観にいった時に、そこでドラムを叩いていたのがミズモトくんでした。でも、その後『リラックス』で編集仕事や原稿を依頼するようになったきっかけなどは、ぜんぜん忘れてしまっています。申し訳ありません。ぼくが『リラックス』を離れてからは、ごくごくたまに連絡を取るくらいの、淡々としたおつきあいでしたが、お互いが「ローカル」というテーマについて考えたり、それをベースに仕事をするようになって、共通項が以前よりも増え、またやりとりが復活した感じですね。

ミズモト:二十年近く前のこと、友だちのミュージシャンたちとお遊びでやっていたバンドがありまして、遊びとはいえ、コンピレーションCDに楽曲提供したり、けっこういろいろなところに呼ばれてライヴをしていました。あるとき下北沢のLOFTというライヴハウス(あのシュガーベイブも昔出演していた!)で演奏する機会があり、出番前にメンバーから「今日、岡本さん来てるよ」と耳元で囁かれたのが、ぼくの記憶の中でもっとも古い「岡本体験」です。
それから数年後、岡本さんが『relax』をリニューアルする際、その盛り上げを勝手出て、当時ぼくが司会を務めていた『rock the roots』というテレビ番組で特集させていただいたり、岡本さんに鎌倉を案内していただくという企画をやりました。
そのあと『relax』で特集を編集させてもらったり、連載をさせていただいたのですが、その頃は別の担当さんと全面的にやりとりをしていたので、岡本さんとはときたま編集部でごくごく軽いおしゃべりするくらいのお付き合いでした。
とりわけ仲良くさせていただくようになったのはここ数年のことで、きっかけは「鹿児島」という共通した磁場を介して、ということになります。これを全部説明するとさらに文章が長くなるので割愛します(笑)。

−ところで「岐阜」について何かイメージや、エピソードなどありますか?

岡本:『暮しの手帖』の旅連載をしていたりするので、日本各地を訪れる機会が以前よりも格段に増えていますが、まだ行ったことのない県が7つあります。秋田、福井、滋賀、和歌山、山口、宮崎、そして岐阜です。今回の「マーケット日和」がぼくにとってはじめての岐阜訪問になるので、とても楽しみにしています。

ミズモト:高校の修学旅行で行った飛騨高山と、悪天候で新幹線がしばしば立ち往生する岐阜羽島くらいのイメージしかありませんでした。しかし、2011年からこのイヴェントの前身になる「ブックフェスティバル」にかかわらせていただいて、年二回のペースでお邪魔するようになったのですが、お世辞抜きに今、日本のなかで最も気になる県です。純喫茶や大衆食堂好きのぼくにとっては食も魅力的ですし、手仕事の文化が根付いていること、県内の上下左右あらゆるエリアで土地の持つ表情が異なっていることなど、興味はつきません。他には名古屋あたりで知り合った濃いキャラクターの人たちが、よくよく聞けば、実は結構な確率で岐阜出身だということも、ぼくのなかでは「あるある」です。また大柄で日本人離れしたプロポーションの美人(鈴木ちなみさん的な)がたまに街の中を歩いているので、見かけて「ハッ!」としています。

−今回のイベント「マーケット日和」で気になるイベント、出演者、出店などありますか?

岡本:食べ物に興味があります。ちょっとでもいいから、地元の野菜や加工品などが見られたら良いなと思います。

ミズモト:毎年楽しみにしているのは古本市の「古本量り売り」です。持ち帰る手間を考えて、いつも量り売りの醍醐味を感じられるほどの量を買えないのが残念です……。

 

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ーさまざまな編集スキルと経験をお持ちのお二人にきいてみたいんですが、ローカル(地方)がもっともっとおもしろくなるためには、どんな方法があると思いますか?例えば、「各務原」をもっと盛り上げたい!と言われたら、お二人ならどうしますか?

岡本:WALK!自分の住んでいる町をくまなく歩いて良く知ることですね。そしてそれを誰かに伝えること。あとは情報にまどわされないこと。メディアはとても中央集権的なものです。メジャーな発信はすべて東京からというのが現状。そうすると東京の最新=日本の最新と思い込まされてしまいかねません。

ミズモト:たとえば果物なども種類ごとにふさわしい生育環境ってありますよね。それと同じで、他の土地の成功例をそのまま安易に持ち込んでも、なかなか良い結果は出ない気がします。また、果実がすぐに実って収穫できる品種もあれば、気長に成長を待たなければいけない品種もありますよね。そこの見極めも大事だろうな、と思います。そういう意味では各務原に芽吹いた「OUR FAVORITE THINGS」「マーケット日和」を地道に実らせつづけることが盛り上げへの近道だと思うのですが。
ぼくも今は自分のローカルである松山に拠点を置いて仕事をしていますが、岐阜や各務原市民はもっと前述したふたつのイヴェントが自分たちの街にあることを誇ったほうがいいですよ(笑)。日本中探しても、自治体が主導してやっている、こんな素晴らしいイヴェントはなかなか無いので。

ーマーケット日和は、もともと本のイベントだったものがより広がって「マーケット(市場)」の要素が加わったのですが、最近、一番はまっている「本」と、最近買った「モノ」について教えて下さい。

岡本:いまいちばんはまっている「本」は『とんかつDJアゲ太郎』です。買った「モノ」…。岡山県の児島という町にある古道具屋で、木彫りの熊と鮭の柄のバンダナを買いました(つくり話ではありません)。

ミズモト:本は仕事として手に取るものも含めると、常に相当な量を読んでいるつもりなのですが、あくまで自分の趣味として読み終えたのはミランダ・ジュライの『あなたを選んでくれるもの』です。買ったものは2TBの外付けハードディスクドライブ。仕事でもプライベートでも使っているiMacのハードディスクがシステムの更新作業中に吹き飛び、iTunesに入れていた200GB分のMP3とかここ二年くらいの写真データを失ってしまったので仕方なく……。

ー日々の暮らしの中で大切にしていることがあれば教えて下さい。

岡本:「暮らし」という言葉には、何かキレイごと的な響きがあると感じてしまうので、ぼくは「生活」という言葉のほうを好みますけど、日々の生活で大切にしていることは「リズム」です。仕事を終える時間を決めて、その時間になったら、例え途中でも持ち場を離れることにしています。

ミズモト:他人のふるまいにうんざりしないこと。あとはパソコンのこまめなバックアップ(笑)。

ーちなみに、昨日は何をされていましたか?

岡本:6年ほど発行を続けているフリーペーパー『ART FOR ALL』のための取材で、鹿児島にある『しょうぶ学園』という障がい者支援センターの福森さんという施設長にインタビューをしていました。

ミズモト:10月末に発売するZINEの入稿を午前中に済ませ(もちろんマーケット日和でも販売します)、昼から立て続けに打ち合わせ2本、そして16時からやっている焼肉屋のオープン早々に飛びこみ、生ビールを飲みながらたらふく肉を食べました。夜はサッカー観戦(日本代表vsシリア)。こうやって書くとすごく忙しそうな人に見えますね。いや、そうでもないか……。

ー最後に、今回のトークショウの見どころ/聞きどころについて…お二人はどんなお話をしようと思っているのでしょうか?こっそり教えて下さい。

岡本:ミズモトくんの掌の上でころころ転がっていれば良いのだろうと考えているので、当日まで、ぼくが何を話すのかまったく予測がつきません。熱のある言葉のやりとりの面白さそのものを、聴きにきていただく方々に感じてもらえたらと思います。

ミズモト:あまり中身のことについては事前に言ってしまうとつまらないと思いますから、ちょうどさっき岡本さんから届いた「当日用意してほしいもの」というリストを紹介しますね。
・ビールケース(2つ)
・ライフジャケット
・新聞紙(一ヶ月分)
・手錠
・PS4
・燕の巣
これを使って何を岡本さんがやるのかはぼくも知りません。みなさんも想像してみてください。

 

【次頁では、マーケット日和の追加出店者&出演者を紹介!さらに読者プレゼントの詳細も。】

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イベント情報

2015年11月3日(火・祝)
マーケット日和
会場:学びの森
入場無料

<関連イベント>

シティカレッジ各務原特別講演会~各務原ことば大学/果てしのないことばの話~
講師:岡本仁(編集者)×ミズモトアキラ(エディター)
会場:中部学院大学 各務原キャンパス大講義室
時間:13:30~15:00
定員:300人(参加自由)
問い合わせ:TEL 058-375-3601

三浦太郎のアートなおしごと
【要申込】【無料】
会場:中央図書館4 階多目的ホール(那加門前町3)
時間:10:30 ~ 12:00(開場10:00)
定員:160 人(申込順)

青空の下でパンクッションを作ろう!
【要申込】
会場:学びの森
時間:10:30 ~ 12:00
定員:30 組(申込順)
対象:年中~小学生の親子
費用:2000 円(材料費含む)
備考:ワークショップでは、針と糸を使います。1 件の申込につき1 組まで。

2015年11月1 日(日)
プレイベント「0歳児からのコンサート」
【要申込】
時間:① 10:30 ~ 11:30 ② 13:30 ~14:30(いずれも開場は30 分前)
場所:那加福祉センター(那加雲雀町)
対象:①未就園児②就園児以上
出演:チリンとドロン(野々歩・歌、田中馨・コントラバス)
備考:応募者多数の場合は抽選となる
申込・詳細:10 月16 日(消印有効)までに、往復はがきに「参加者全員の氏名、子どもの年齢(小学生以上は学年)、代表者の氏名・住所・電話番号、希望の回」を明記し、〒504-8555 ブランド創造課「0歳児からのコンサート」係へ
TEL 058-383-1042

各種受付、申し込みは公式サイト

ミズモトアキラ
1969年、松山生まれ。エディター/DJ。グラフィックデザイン、音楽、映像、写真などを多角的に扱い、単行本、ライナーノーツ、レビュー、雑誌連載などの執筆や編集を手がける傍ら、トークイベントやワークショップの主催も精力的に行っている。http://www.akiramizumoto.com/

岡本仁(おかもとひとし)
1954年北海道生まれ。マガジンハウスにて『BRUTUS』『relax』『ku:nel』などの雑誌編集に携わったのち、2009年ランドスケーププロダクツ入社。 新プロジェクト「BE A GOOD NEIGHBOR」を担当している。著書に『今日の買い物』『続 今日の買い物』(ともにプチグラパブリッシング)、編著書に『ぼくの鹿児島案内』『続・ぼくの鹿児島案内』『ぼくの香川案内』(ともにランドスケーププロダクツ)がある。 またマガジンハウス在籍中に手がけた雑誌図版については、『東京の編集』(編・著:菅付雅信 /ピエ・ブックス)において詳細が掲載されている。https://instagram.com/manincafe/

 

 

posted by LIVERARY

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