小さな庭園に吹き込まれる、純真たる愛。
―もともとは海外での旅を通して、向こうで植物を採取するというのがきっかけだったという話でしたが、今はもうほとんど岐阜の山県で採ってるんですか?
岐阜が地元で実家の持ち山があるんです。あと、
―え、普通に考えたらすごいですよね、それ(笑)。
田舎だとけっこうある話ですよ。うちの場合は、松茸が生えるから、
―そういう知識はどのように得ているんですか?
山の師匠のような人がいます。それぞれのジャンルにスペシャリス
―海外に行っていた理由は「経験値を高める」というものでしたが、その気持ちが今でも常に持ち続けている感じなんですね?常に、色んな新しい面白そうな人と出会いたい欲というか、水谷さんが言う「師匠」と呼んでるような人たちを見つけて、そこから得られる知識とかを吸収したい!っていうのがすべてのモチベーションに繋がっているんですかね?
そういう欲はあるかもしれないですね。
―なんていうか、能動的な受動っていうか、吸収するために動くっていうか、そういう感じが…その繰り返しって感じですね。
現状はそんな流れですね。でも、
―じゃあ、ボトルガーデンの「師匠」はいるんですか?
いないです。
―いないんですか?!独学で?
もちろんいろんな人や情報に影響は受けてますが、やってみては失
imo market・水谷さんの工房の一部。
―その時はまだボトルガーデン自体はなかったんですか?
たぶん僕が思い描くボトルガーデンは無かったと思います。
―知識ももちろん必要だと思うんですが、やっぱり美的なセンスなんかも必要ですよね?こっちから見た方が見栄えが美しい、だからこっちが正面、とか?
そうです。植物にも石や流木にも顔があるんです。
―え、息を吹きかけるんですか?
息を吹きかけてやってビンの中に風をおこしてやるんです。そうやって、空気を回してあげてるんです。
―自然界だと風が吹く代わりに、息で風をつくるっていうことですか?
そういうことです。ビンの中って空気が止まってるじゃないですか
ーなるほど。
家も人が住んでいなかったら、朽ちていくじゃないですか。今、アトリエ兼住居にしているこの家も築100年くらいで、引っ越して来たときにはすごい悲惨な状態でしたけど、住み始めて、風を通してあげたら、だいぶ良いですね。
―風って、重要なんですね。
風は重要です。「気が通ってる」とかいうじゃないですか。
―あえて余分に水を与えて、溢れた分を吸ってあげるんですか?
自然界だったら、砂利の底がないのと同じなので、水がちゃんと吸収されて下へ浸透していくじゃないですか。でも、ボトルの中には水の逃げ場がないんです。ときどきそうやって、逆に溢れ返らせてやって、水を吸ってやる。そうすることで、まわるじゃないですか。増えて、吸われて、かきまわされてるような感覚。砂利の中に住んでいるバクテリアたちもいっしょに砂利の中を動くので、状態が良くなるんです。溜まってるところから広がっていくというか。まわっている水は腐らないんです。
―植物の育て方としては初めて聞いた話ばかりです。難しそうですね…。
いや、育てるのは簡単ですよ。でも、僕が難しく考えちゃってるだ
―今はボトルガーデンがメインですけど、今後のimo marketの展開として、新たにやりたいことが見えてくるっていうことも?
2015年には庭仕事のお師匠に協力してもらって庭を造らせて頂
―他のボトルガーデン作品を見て、嫉妬したりとかってありますか?
ないです。でも、その作品が何の為に作られたか?
―なるほど。
人間に「海の中で生きろ」ってくらいのことだと思うんです。
―植物だって生き物なんだ、ってことですね。重要ですね。
たいして珍しい植物じゃなくても、元気良く育っている植物は美し
ーじゃあ、お弟子さん募集!ってことで。今日はありがとうございました。
imo marketのボトルガーデン作りの一連を学ぶワークショップが、オイシイワークスとの共同企画として、昨年夏に岐阜の山県にて開催されました。当日の模様を、LIVERARYスタッフによる参加レポートでご覧ください。
2016年6月4日(土)、7月3日(日)
yamagataボトルガーデンワークショップ
2016年6月4日(土)
ワークショップとフィールドワーク
会場:岐阜県山県市・旧北山小学校(岐阜県山県市神崎100)
集合場所:JR岐阜駅(送迎希望者のみ)
スケジュール:9:00集合/ 10:30旧北山小学校/11:00ワークショップ&フィールドワーク/18:30JR岐阜駅・解散
2016年7月3日(日)
お手入れワークショップと展示販売会
会場:LABOEAT(名古屋市中区正木1-13-14,1A)
参加費:10000円(大人1名・材料費込み)※岐阜駅まで送迎無料。昼食は各自実費にて。
※申込フォーム http://goo.gl/forms/vCf52GlzGw
問:info-yamagatasya@g-yamagatasya.org(NPO法人山県楽しいプロジェクト)
imo market(イモマーケット)
自生地からその植物に最適な環境を学び、人々の日常生活に寄り添う事のできる「仮想的な自生環境」を作る事を生業としております。単に瞬間的な「美しさ」だけでなく、植物の生長という時間的な変化そのものに「美しさ」を見出し、所有者が環境を整える事で持続可能となるアートオブジェクトとしてご提案させて頂きます。http://imomarket.jp/