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FEATURE / 特集記事 Oct 13. 2016 UP
【SPECIAL REVIEW|アッセンブリッジ・ナゴヤ2016】
現代美術展「パノラマ庭園-動的生態系にしるす-」を巡った、ある一日。
アートとゆっくり邂逅を遂げた港まちが今、おもしろい。

Assembridge Nagoya 2016

Cordinate : Minatomachi Art Table, Nagoya [MAT, Nagoya]&港まちづくり協議会

 


13:30

Cha-hooからすぐのところにある、第3佐野コーポ1F。

 

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ここでは「トラベルムジカ」のこれまでのプロジェクトの全貌が見渡せるアーカイブ展示が行われている。 「トラベルムジカ」とは12年前に急逝した音楽家・本田祐也の作品を後世に伝えるため、多様な角度から現代に紹介することを目的としたプロジェクトだ。

 

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去る9月25日には港まちでも「トラベルムジカ」による、1日で作曲と演奏・発表の体験ができるワークショップが行われた。 当日はコンサート会場まで隊列を組んでパレードをしながら、参加者それぞれが自由に作曲した演奏がまちに響き渡った。 まちに音楽とアートが溢れた瞬間!

 

次の会場へ向かっている道中にまたもや発見!


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すでにまちの景色の一部となっている鈴木さんの作品が見えてきた。すごく馴染んでる!

 

 

 

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そのまままっすぐ歩いて1つ目の角を右に曲がって進んでいくと……

 

14:00

旧・名古屋税関港寮が登場。

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若松商店からは徒歩3分ほど。この建物は、もともと税関職員研修に使用された寄宿舎だったのだそう。 敷地内では「みなとまちガーデンプロジェクト」によるハーブガーデンが展開されている。

 

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中に入ると、まず1Fでは玉山拓郎の作品がお出迎え。今回、「庭」というテーマからストーンヘンジをモチーフとし独自の再考を試みた空間が広がっている。ポップな色彩感覚と空間の捉え方が面白い!中央に置かれた小部屋の中に入ると、まるで絵の中に入り込んだような感覚にもなるだろう。

そのまま奥へと進み、臼井良平の作品がある浴室へ。

 

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一見ペットボトルが置かれているだけのようだが…?

 

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ん?!水の入ったビニール手袋??

…実はよく見ると、これ、ガラスでできてるんです!ペットボトルも!本物にしか見えない〜!

 

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寄宿部屋だった2Fへ上がり、洋室と和室の2部屋に渡り展示がされている、碓井ゆいの展示室へ。

愛らしい刺繍作品だが、込められたメッセージに気付くと途端に暗い影が立ちあがり、さまざまな考えがめぐる作品だった。

 

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続いては、1Fエントランスにも映像作品を展示している山本聖子の部屋に。 今回は埋立地である名古屋港エリアから得た〈土地の不確かさ〉というキーワードをもとに制作を行ったという。 変化する物質と映像により、〈不確かさ〉が実感できる空間だ。

 

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そして、遠藤俊治の部屋へ。 普段は気にも留めないようなどこにでもある風景を描いているのに、妙に吸引力のある絵画。

 

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2F最後の展示は、クリス・チョン・チャン・フィの映像作品《BLOCK B》 。クアラルンプール近郊の集合住宅の1日を撮影したものだ。 多様な人々の何気ない日常をフラットな視点から眺める、聞こえてくる街の音や日常会話など不思議と飽きない。

 

ここで建物の外へ

建物の裏にまわると、アーティスト・コレクティブ・ヒスロムが山から切り出し、ここまで運んできた丸太が浮かべられていた。

 

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LIVERARYでは、ヒスロムの作品づくりに迫った特集を掲載(特集記事はコチラから)。そんな彼らの展示目当てに訪れる来場者も多いのだそうだ。

縁側で靴を脱いで、恐る恐る建物の中に入ってみると…。

 

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中には映像作品が映写され、それとともに巨大な梁が置かれていた。彼らのプロジェクトのきっかけとなった京都の友人宅を解体した際に取り出された梁だそうだ。 モノクロで構成された映像も意外と言っていいほどにかっこいいものだった!

 

16:00 

展示会場巡りも終盤に。 

 

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さて次は「名古屋港駅」地下通路構内にある名古屋港ギャラリーへ!

見たことあるモチーフが! そうです、こちらも鈴木さんの作品!

 

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16:15 

見えてきました最終地点、ポートビル!

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名古屋港の方角へ進んでいくと、巨大な建物「ポートビル」が見えてくる。いざ地上53mの展望室へ!

 

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展望室では城戸さんの写真が展示されている。 眼下に広がる名古屋港の風景と作品が交差し、展覧会のテーマでもある〈鳥の目と虫の目〉を体験することができる。

 

景色も最高!

名古屋港全体が一望できる。 晴れた日には鈴鹿山脈まで眺められるのだそう。

 

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17:00 

最後は名古屋港駅近くにある「ハーバーロッジなごや」にチェックイン!

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この船員宿泊施設「ハーバーロッジなごや」では、「アートホテルプロジェクト」と題し期間限定でアート作品を鑑賞しながら宿泊できるプランが用意されている。遠方からの方はもちろん、市内の方もぜひこの機会に泊まってみてほしい。

 

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「パノラマ庭園」をテーマにした特別なインスタレーションルームも。 今回の展示に参加しているアーティストたちの作品に彩られた特別な空間で、ほっと一息(!?)

 

19:00

少し休んだら、夜の港まちにも繰り出そう!

アート鑑賞だけじゃもったいない!まちごと楽しむのがアッセンブリッジ・ナゴヤの醍醐味!港まちにはさまざまな飲食店があり、いまだに元気にやっているお店が多い。どこも美味しそうな匂いとにぎやかな笑い声が聞こえてくる。 個性的で愉快な店主が笑顔で迎え入れてくれるので、夜の港まちで飲み歩くのもオススメ。

 

でも、私は結局、あの場所が気になって…

 

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L PACK. 滞在中は22時まで営業している《UCO》にまずはイン。 その場に居合わせた者同士、世代を超えて楽しめるのは居酒屋だけではない、この場所もそう。アートプロジェクトとも仲良くできるまち、それが港まちの懐の深さを感じさせる。

 

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《UCO》には居酒屋メニューはないが、近所のお店で注文することができる!今晩は、韓国料理のオッパさんに。注文した料理は届けてくれるという至れり尽くせりぶり! みんなで分け合いながら、港グルメを堪能! 港の夜はまだまだこれから!いろんなお店があるから、ハシゴして楽しむ!

というわけで…港まちの夜はまだまだ続きますが、今回はここまで。

このまちを歩いていると、1日でアートをぐっと身近に感じられると同時に、地元の人たちの暮らしにも触れられる。 ここまでまちに入り込んでいる展覧会はないんじゃないだろうか。 まちの人とアートは分かれているように思えるが、港まちに来るとアートが暮らしに入り込んでいく瞬間に立ち会える。 ぜひみなさんもそれぞれの角度からまちを体感し、楽しんでみてほしい。

「アッセンブリッジ・ナゴヤ2016」は10月23日(日)まで開催されている。10月13日(木)からはトークイベント「地域美学スタディ」や参加作家らによるアーティスト・トークも。また、10月22日(土)にはヒスロムによるパフォーマンスなど、まだまだ気になる企画が残っている。ぜひ、あなたも港まちでアート体験をしてみてほしい。一歩足を踏み入れてみた時、あなたはこのまちに、アートに、何を感じるのだろう。

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イベント情報

2016年9月22日(木)〜10月23日(日)
Assembridge NAGOYA 2016
会場:名古屋港〜築地口エリア一帯
休館日:9月26日(月)、10月3日(月)、10月11日(火)、10月17日(月)
※名古屋港ポートビル展示室は10月17日(月)のみ休館
主催:アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会
構成団体:名古屋市、港まちづくり協議会、名古屋港管理組合、(公財)名古屋フィルハーモニー交響楽団、(公財)名古屋市文化振興事業団
問:アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会事務局
名古屋市港区名港1-19-23 港まちポットラックビル
TEL 052-654-7039(受付11:00〜19:00)

【アート部門】
2016年9月22日(木)〜10月23日(日)
パノラマ庭園─動的生態系にしるす─
会場:港まちポットラックビル、旧・名古屋税関港寮、名古屋港ポートビル、ボタンギャラリー、旧・潮寿司 ほか
時間:11:00〜19:00
パスポート料金:700円(「あいちトリエンナーレ2016」のチケット提示で600円)
※名古屋港ポートビル展示場入場券を含む
※中学生以下は無料(名古屋港ポートビル展示室はのぞく)
※パスポートは、ご本人に限り会期中何度でも入場可(名古屋港ポートビル展示室は1回のみ)
参加アーティスト:碓井ゆい、臼井良平、L PACK.、遠藤俊治、オル太、城戸保、クリス・チョン・チャン・フイ、コラクル+渡辺英司、ゴードン・マッタ=クラーク、下道基行、鈴木悠哉、玉山拓郎、徳重道朗、トラベルムジカ、中尾美園、ヒスロム、山本聖子
企画:服部浩之、Minatomachi Art Table, Nagoya [MAT, Nagoya](吉田有里、青田真也、野田智子)

<関連イベント情報>
10月13日(木)
トーク|地域美学スタディvol.3
「平野千枝子:食と場|ゴードン・マッタ=クラークの実践を通じて」
19:30-21:00

10月15日(土)
トーク|「空き家再生スクール 報告会」
19:30-21:00

10月16日(日)
モーニングイベント|L PACK.《たとえば、いつもより早く起きて港街でモーニングを食べてみるとする。》
7:00-10:00

10月18日(火)
トーク|城戸保・徳重道朗 アーティストトーク
19:30-21:00

10月22日(土)
パフォーマンス|ヒスロム
19:30-20:30

10月23日(日)
モーニングイベント|L PACK.《たとえば、いつもより早く起きて港街でモーニングを食べてみるとする。》
7:00-10:00

10月23日(日)
トーク|参加アーティストによるギャラリートーク  Vol.2
14:00-16:00
出演:碓井ゆい・臼井良平・遠藤俊治・城戸 保・玉山拓郎・ヒスロム・山本聖子

詳細:http://www.assembridge.nagoya

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アッセンブリッジ・ナゴヤ2016

名古屋の港まちを舞台にした、音楽とアートのフェスティバル。コンサートホールや美術館ではなく、いつものまちが会場となり、世界的なクラシック音楽や現代アートの数々が人々や風景と混ざりあいます。キッズプログラムも多数用意しておりますので、ご家族でお楽しみいただけます。なお、Assembridgeの由来は、Assemble(集める、組み立てる)とBridge(橋)を組み合わせた、新しい言葉です。http://www.assembridge.nagoya

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