Report

2019年秋に立ち上がったクリエイティブ・ディレクション力を高め合うプロジェクト「INC」。説明会の時点で多くの皆さんに参加いただき、多数の応募者の中から選考を経て、岡崎市内外から14名のメンバーが集まりました。メンバーらが過ごした短くも濃密な活動の記録をここに記します。
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Phase 0:INC TALK & SALON  2019年10月〜11月
岡崎初/発のクリエイティブ・プロジェクト「INC」。そのメンバー募集にあたる説明会「INC TALK & SALON」には多くの参加者が集い、会場は超満員に。ゲストに山本雄平(MAISONETTEinc.)をお招きし、INC主催メンバーらと「クリエイティブ・ディレクション」とは何なのか?を主題にとことん語り合う場に。予想を超える応募総数の中から、選ばれた参加メンバーは職能もさまざまな20代〜30代の個性豊かな男女14名。それぞれの自己紹介を兼ねたキックオフ会も盛り上がりました。
Phase 1:Inputインプット 2019年11月〜2020年1月
店舗プロデューサー・園田崇匡(スタンドそのだ etc)、編集者・野村由芽&竹中万季(She is/CINRA.NET)、グラフィックデザイナー・原田祐馬(UMA/design farm)、建築デザイナー・山道拓人(ツバメアーキテクツ)とスタンスもさまざまな豪華ゲストクリエイター4組が登壇。各ゲストが語るこれまでの実績や事例に基づいた貴重なトークレクチャーと、INCメンバー限定の濃厚で刺激たっぷりなワーク。4組がまるでバトンをつないでいくかのようにストーリー性を持った展開に。
Phase 2:Outputアウトプット 2020年1月〜2020年3月
いよいよ自分たちがどんな企画を進めていくか、という本題に入るためのフェーズへ。出されたアイデアをブラッシュアップしながら、企画別にメンバーが集まりチームを結成。主催メンバー含め、互いに(日々Slackも活用し)濃密なディスカッションを重ねていきました。途中、特別ゲストに編集者・多田智美さん(MUESUM)を迎えるなどし、一定の緊張感と熱量を帯びつつ、岡崎のとあるコンビニを拠点に生まれたクリエイティブ・コミュニティ「INC」は最終プレゼンへ。
Phase 3 : Presentation発表 2020年3月20日
最終回はプレゼン大会の予定でした。が、新型コロナウィルスの影響により残念ながら公開プレゼンは、中止となりました。

Project

残念ながら、フェーズ3 Presentationを迎えることができず、リアルなプレゼンの場はなくなりましたが、各メンバー/チームが提案予定であったプロジェクトの説明資料をここに掲載します。気になるプロジェクトがあれば、「INC」事務局へ、もしくはメンバーにご連絡くださいませ。

(なお、プレゼンによりプロジェクトに優劣をつける目的はもともとなく、その意志を示すため掲載順は五十音順とさせていただきました)

Project name
リモートPR実験
クリエイターが“不在“でも店舗のPRはできるのか
人口の減少が激しい地方で、事業経営がどんどん苦しくなる現代、店舗運営において無料ツールのWebインフラを活用するだけでもファンづくりや集客はできるものです。これは地方の抱える課題を解消する一つの方法ですが、世代の違いやWebリテラシーの問題で、そういったツールを知らなかったり、活用できずにいる方が多くいます。そこで地域でのPRをする我々が、別の地域でPRをできないか?というアプローチを考えました。

地域ライター / ヒトツチ共同代表

上浦 未来 かみうら みく

運用ディレクション、撮影、ライティング
https://www.hitotsuchi-seto.com/

地方デザイナー

小林 知史 こばやし ちふみ

進行ディレクション、企画、ライティング
https://mamezara.jp/

NON AIR
放送したりしなかったりするラジオ局を開設
特に悩みがあってもなくても1人でふらっと行って話せる場所があるのはとっても豊かなことだと感じます。そういう場所をおもしろおかしくつくろうと思い、放送しないラジオ局NON AIRを企画しました。放送OKの人は収録して公開したりして、放送したり放送しなかったりするラジオ局を開設予定。

アート・企画デザイン

伊尾 晴香 いお はるか

企画
https://www.facebook.com/haruka.io.1

The Archive Club
文化体験蓄積型コンビニエンスストア
新しいカルチャーを含むイベントをタックメイトで開催し、当日の模様や生み出された作品を映像・音源・写真・記事に残し、蓄積していく。蓄積した物は商品化して店頭で販売し、イベントの追体験ができるようにする。まだ面白いと思えるものに出会えていない人にとっても、タックメイトが刺激的かつ安心できる居場所となり、日々生み出し続けているアーティストにとっても新しいカルチャーが生まれるときめく場所になりますように。

会社員

斎藤 礼央 さいとう れお

プロジェクトデザイン
https://www.instagram.com/saito_leo

会社員

杉藤 健太 すぎとう けんた

企画・動画編集

平社員

中島 かおり なかしま かおり

企画・記事編集
https://7nky.tumblr.com/

デザイナー

足立 泳美 あだち えいみ

企画・デザイン

フリーター (club mago staff)

柴田 悠貴 しばた ゆうき

写真・企画
https://www.instagram.com/blueblue2033/

MyOur PUBLIC
わたしの、あなたの、わたしたちの公共空間
まちの余白を整えること。それにより住民が自由に使うことの出来る場所をつくり出します。人々が日常的に訪れる場所としてのあたらしい公共空間を提案します。 『MyOur PUBLIC STICKER』では < ” みんな” が使える” わたしの” 場所 > を可視化するステッカーを提案します。『のれ縁』では境界を曖昧にし、開きすぎず閉じすぎずといった空間をのれんの壁で作り出し、縁側のような空間を作り出します。

建築家/アンビエントデザインズ代表

石黒 泰司 いしぐろ たいじ

ディレクション/デザイン/プレゼンテーション等
https://ambientdesigns.jp/

フォトグラファー

小川 美祐 おがわ みゆ

企画補佐/撮影記録
https://www.instagram.com/4_dormitory

間取りデザイナー/建築士

青木 美緒 あおき みお

企画補佐
http://mio-design-office.com

Narration St.(ナレーションストリート)
岡崎出身の声優のナレーションによる、街の音声ガイド
本企画の参加者には、岡崎市内の観光スポットに掲出されたQRコードを読み取り、声優さんによるオリジナル案内ボイスを聞きながら岡崎観光を楽しんでいただきます。体験者が、自分へと語りかけられるナレーションを聞きながら街を散策することで、心の中を整理し、新しい発見をまちにも、自分自身にも見出せる音声ガイドを作成します。

広告会社勤務OL兼コスプレイヤー

石川 紗花 いしかわ さやか

企画者

QURUWA!アド街ップス
主役はまちで暮らす人。まちの魅力に出会えるカード。
子どもの頃に集めていた人も多いであろう、プロ野球チップスのおまけのカード。「もしこのカードがプロ野球選手ではなく、まちの人だったら面白いのでは・・・?」という妄想を実現するプロジェクトです。このチームでは、岡崎市のQURUWAと呼ばれる地域の人を対象にしたカードを作り、プロ野球チップスのまちの人版「QURUWA! アド街ップス」として、TAC-MATEで販売する企画を考えています。

WEBデザイナー/フォトグラファー

小野 恭平 おの きょうへい

企画・撮影・デザイン・取材
https://kyoheiono.com/

White Circle
小さな挑戦のための「場所」を見つけます。
挑戦を応援するための仕組は、経済面ではクラウドファンディングの登場とともに一般化してきました。White Circleでは「場」を提供する仕組作りをします。 店舗の軒先、公園や公共施設の一角など、遊休地をWhite Circleメンバーで自己開拓し、挑戦する人をサポートするとともに、場の提供者(応援したい人)の気持ちを形にします。

留学会社経営

佐藤 渉 さとう わたる

企画、リサーチ、実行
https://spain.lca-ryugaku.jp/

「INC」プロジェクト

創設メンバー:
原田祐馬(UMA / design farm)
榊原充大(建築家 / リサーチャー)
山田高広(三河家守舎 / 森、道、市場)
武部敬俊(LIVERARY)
山田卓哉(大ナゴヤ大学)

ゲスト講師/クリエイター:
園田崇匡(株式会社FER代表取締役)
野村由芽(She is/CINRA.NET)
竹中万季(She is/CINRA.NET)
原田祐馬(UMA/design farm)/「INC」プロジェクト創設メンバー
山道拓人(株式会社ツバメアーキテクツ代表取締役)
多田智美(MUESUM)

ロゴデザイン:原田祐馬(UMA / design farm)
WEBサイト編集&デザイン:武部敬俊、石垣嘉洋(LIVERARY)
主催:岡崎市

「INC」プロジェクト創設メンバーの紹介

原田祐馬(UMA / design farm)
1979年大阪生まれ。UMA / design farm代表。大阪を拠点に文化や福祉、地域に関わるプロジェクトを中心に、グラフィック、空間、展覧会や企画開発などを通して、理念を可視化し新しい体験をつくりだすことを目指している。「共に考え、共につくる」を大切に、対話と実験を繰り返すデザインを実践。グッドデザイン金賞(2016年度)、第51回日本サインデザイン賞最優秀賞(2017年度)など国内外で受賞多数。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科客員教授。愛犬の名前はワカメ。

榊原充大(建築家 / リサーチャー)
1984年愛知県生まれ。2007年神戸大学文学部人文学科芸術学専修卒業。建築や都市に関する調査・執筆、提案などをおこなう。2008年から建築リサーチ組織「RAD」を共同運営。2019年株式会社都市機能計画室を設立。公共的な施設の計画運営のサポートをおこなう。

山田高広(三河家守舎 / 森、道、市場)
1979年生まれ。生粋の野球少年(でした)。大学まで進学したものの社会人イメージが持てず自由の国アメリカへ。90年代に巷で話題となったインディペンデントミュージックシーンが好きすぎてアバンギャルドな生活を海外で送り、オーガニックライフや奇祭バーニングマンと出会う。自分の暮らしを欲張ることに関心が高まる中、飲食店立ち上げ、不動産サブリースや都市再生、マルシェ・音楽イベントなどもはや何屋かは自分でもわかりません。世の中で提供されている選択肢以外の答えをつくったほうが楽しいですよね。

武部敬俊(「LIVERARY」編集部 / 「LIVERARY Extra」ディレクター)
1983年岐阜県生まれ。編集者。大学卒業後、編集プロダクションや出版社に勤務し、編集職に従事。並行して自主制作雑誌「THISIS(NOT)MAGAZINE」を制作・発行。2013年11月、名古屋拠点のローカル/カルチャーWEBマガジン「LIVERARY」を仲間たちとともに始動。同媒体の企画編集/ライティング/イベント制作等を担当。広義における編集者として活動中。

山田卓哉(大ナゴヤ大学 学長 / フリーランス コミュニティマネージャー)
1990年、遠軽町生まれ。弘前大学卒業後、大手企業に就職し、名古屋に異動。大学生時代を過ごした青森で芸術や海外の文化に触れたことがきっかで、フリーペーパーの制作や場づくりに興味を持つ。現在は、NPO法人大ナゴヤ大学の学長として東海三県の地域の魅力を発見・発掘・発信。フリーランスとして愛知県を代表する野外音楽フェス「森道市場」や企業と地域のデジタルマーケティングを支援する株式会社IDENTITYなどでコミュニティマネージャーとして携わる。

〈関連プロジェクト〉
LIVERARY Extra https://www.instagram.com/liverary_extra/
連と尺 http://rentoshaku.com/