NEW RELEASE
4月26日(土)、27日(日)、全国のリソグラフ印刷所が一堂に会す企画展「PPP(PRINT PLAY PULSE)〜ずれをたのしむ、印刷であそぶ!〜」が名古屋のリソグラフ印刷スタジオ「when press」主催で開催された。同企画に合わせLIVERARYが企画・編集・デザインを手掛け、when pressが印刷を担当した、10名の作家が参加したポスター+ZINE「THISIS(NOT)MAGAZINE #誤5 “MISALIGNMENT” ISSUE」がリリースされた。
今企画に参加を呼びかけたのは、伊藤潤、井本幸太郎(TUMBLEWEED)、大橋裕之、DF.SQEZ、ZECS、NOTHING、nu DERORI、vug、HOME ECONOMICS EXPERIMENT、鷲尾友公の10組。愛知・名古屋出身/在住の所縁の作家たちをジャンルやシーン、世代を飛び越えたラインナップとなっている。
10組のインタビューをまとめたZINEと、10枚の2色刷りポスター(A3変形)がセットとなった豪華な内容となっている(初版200部印刷)。
なお、タイトルに掲げた、「THISIS(NOT)MAGAZINE」は、武部敬俊(LIVERARY)がLIVERARYとして活動する前にひとりで制作していた個人出版誌のタイトル。特集テーマとした“Misalignment”とは、日本語で「誤整列」、「ずれ」、「外れ」などを意味する言葉。具体的には、物事が正しく並んでいない、または位置がずれている状態、あるいは目標や価値観などが一致していない状態などを指す。
リソグラフ印刷の2色印刷の可能性にも挑戦した本作は、先日開催された「PPP」でも好評を博した。5月5日(月・祝)金城市場ほか複数会場で開催の「BOOK BOOK」でもwhen pressとLIVERARY共同ブースにて販売される他、オンラインショップほか全国各地さまざまな書店にも展開予定だ。
TITLE:
THISIS(NOT)MAGAZINE #誤5
“MISALIGNMENT” ISSUE
10 POSTERS(A3変形)+ 10 INTERVIEWS
*ALL RISOGRAPH PRINTING
¥5,000
FEATURE:
伊藤潤
井本幸太郎(TUMBLEWEED)
大橋裕之
DF.SQEZ
ZECS
NOTHING
nu DERORI
vug
HOME ECONOMICS EXPERIMENT
鷲尾友公
EDIT, DESIGN & PUBLISHED BY TAKATOSHI TAKEBE(LIVERARY)
RISOGRAPHIC PRINTED BY WHEN PRESS
FIRST PUBLISHED(200COPIES) IN APR. 2025
EDITOR’S VOICE:
2025年4月26日(土)、27日(日)、全国のリソグラフ印刷所が一堂に会す企画展「PPP(PRINT PLAY PULSE)〜ずれをたのしむ、印刷であそぶ!〜」が名古屋のリソグラフ印刷スタジオ「when press」主催で開催されました(会場は、when pressとLIVERARYが共同スタジオを借りている、名古屋伏見の長者町コットンビル)。同イベントの一企画として、LIVERARYも参加することが決まり(いつか作ってみたいと思っていた)名古屋/愛知出身もしくは拠点とするアーティストたちのアートワークとインタビューを一冊に束ねる企画を提案。印刷は全てwhenpressのリソグラフ印刷にて制作することに。リソグラフ印刷は工程上、どうしてもほんの少し印刷の“ズレ”が発生してしまいます。これをあえて、リソグラフ印刷ならではの“魅力”として捉え、今回のテーマを“ズレ”としました。ある意味、アーティストやクリエイターたちも一般的な人とはどこかズレている(はず!?)そんな裏テーマも含ませつつ、“ズレ”というコンセプトのもと、ジャンルやシーンを横断し、地元愛知所縁のアーティストたちを特集した雑誌……でもない、ZINEとは呼ばれたくない、豪華すぎるラインナップのポスター集でもあり、印刷した紙を束ねた謎のアートブック感もある……タイトルは悩んだ挙句、その昔作っていた自費出版誌“THISIS(NOT)MAGAZINE #誤⁵(VOL.5) “Misalignment ISSUE”と冠することにしました(“Misalignment”=「誤った整列」を意味し、具体的には、物事が適切な位置や方向に揃っていない状態、またはそれらが適切に一致していない状態を指す)。whenpressさんの多大なる協力によって、まさにずれを楽しみ、印刷で遊ばせてもらった本作を通して、新しい発見や刺激を共有できたら幸いです。お忙しい中、今企画に参加してくださったアーティストの皆さん、本当にありがとうございました。(武部敬俊/LIVERARY)
伊藤潤(いとうじゅん)
画家/グラフィックデザイナー。1984年生まれ。愛知県名古屋市出身、在住。
2009年名古屋市立大学芸術工学研究科修了。在籍時より木炭やパステルによるドローイングを制作。以降、画材を試行しながら平面作品を中心に制作、発表を続ける。分割による表現の試み。近年は収集した古物等をモチーフにした静物画に取り組む。
ミュージシャンなどへのアートワーク提供や、店舗壁画、グラフィックデザインも行う。
自身と、妻であり作家の奥田早織との共有作業場を「RIM」とし、自身の作品展や作家などを招き展覧会や催しを自主企画。
@_jun_ito_ @rim_w_e
井本幸太郎(TUMBLEWEED)
デザイナー/花の配達員。1979年生まれ。名古屋出身ほぼ在住。デザイン事務所勤務を経て2003年に妻と生花店「アトリエみちくさ」を立ち上げ、のちに「TUMBLEWEED」をオープン。
花の配達業の傍らデザイナーとしてショップデザインやアーティスト、ブランドへのアートワークの提供、アンビエントと花「FLOWERLISTENING」の開催など幅広く活動中。
tumbleweed.ppp
大橋裕之
1980年生まれ。愛知県出身、東京都在住。2005年より自費で漫画を出版し、2007年に商業誌デビュー。著書に『シティライツ 完全版』(カンゼン)、『太郎は水になりたかった』(リイド社)など。2020年、『音楽』がアニメ映画化され公開。2025年、『音楽 完全版』の台湾版がMangasickより出版された。
@ohashi_hiroyuki_
ZECS
愛知県出身、在住。グラフィティから創作活動を始める。HIP HOPに影響を受け過去現在の記憶などを自身のオリジナルキャラクターYUMYUMで投影した作風で最近ではSORT ONE、STACKS BOOKSTOREでの個展を開催、ミューラル等のフィールドワーク、ソフビや陶器などの立体物制作などで表現活動している。
@agamex
DF.SQEZ
グラフィティライター。名古屋市在住。90年代よりグラフィティを基軸とし、リーガル/イリーガル共に各地で活動しながら、多様なメディアで作品を製作し定期的に個展を開催している。
nu DERORI
絵描き/ベース。1999年生まれ。愛知県出身、在住。フライヤーを中心にアートワーク制作。バンド「MAD経血」のベース担当。
@nu_derori
vug
1988年生まれ。愛知県出身、名古屋を拠点に活動。4歳の頃から独学で絵を描き始め、10代ではグラフィティに影響を受け、ライターとしても活動していた。現在はペインティングを軸に、コラージュやドローイング、刺繍、陶芸、タトゥーなど多様な技法を横断的に用いて、自由気儘な表現を編み出している。近年は自身の日常生活での一コマを、独特な言葉遊びの文字と組み合わせて描く日記的作品を中心に制作している。
@vvuugg
FUKE (NOTHING)
コラージュアーティスト。1982年生まれ、愛知県名古屋市出身、在住。コラージュと創作。現実と夢の狭間を行き来するような、非デザインでカウンター精神を込めた作品を制作。NOTHING名義でアパレルなどグッズも展開する。
@nothing_fuke
HOME ECONOMICS EXPERIMENT
Mayumi(1986年生まれ)と、Shon(1986年生まれ)の二人によるアートユニット。共に名古屋市在住。
パンデミックによってもたらされたstay homeの期間を過ごす中、パーソナルな室内空間の重要性と自由度の高さを再認識したことをきっかけに2020年に活動を開始。
家庭生活を中心とした人間生活における人間と環境の相互作用について人的、物的両面から、自然・社会・人文の諸科学を基盤として研究し、生活の向上と共に人類の福祉に貢献する為のプロジェクトでもある。
家政学の考え方に実験的な制作手法とサスティナブルな視点を加えることによってクリエーションを行い、生活空間に新たな可能性を提示することをコンセプトとしている。
@homeeconomicsexperiment
鷲尾友公
1977年生まれ、愛知県出身、名古屋市在住。 独学で絵画を学び、人物や事象など享受した事柄と関わり合いながら、イラストやデザイン、立体など多岐に渡る制作活動を展開し、人間の自由な行為として表現する。
@washiotomoyuki
when press
名古屋のリソグラフスタジオ。when pressという名前は、リソグラフ印刷の特徴である、1枚1枚の特色インクの版を重ね、一度しか生まれないイメージを紙に刷りとっていく行為や、印刷物そのものの持つタイムレスな記録媒体としての役割を想起できるようにと名付けました。ものづくりに関わる全ての人の表現のお手伝いができるよう、またスタジオを訪れる誰もがリソグラフを通して印刷の面白さに出会えるような場所を目指します。
@whenpress_jp