GEZANのフロントマンであり、音楽以外でも小説執筆や映画出演、フリーフェス・全感覚祭や反戦デモの主催など、独自のレイヤーによるカルチャーを紡ぐ活動で唯一無二の世界を作り上げるマヒトゥ・ザ・ピーポー。彼の初監督作品となる『i ai(アイアイ)』が、3月22日よりセンチュリーシネマにて上映される。

舞台は、兵庫の明石。期待も未来もなく、単調な日々を過ごしていた若者・コウの前に、地元で有名なバンドマン・ヒー兄が現れる。強引なヒー兄のペースに巻き込まれ、ヒー兄の弟・キラとバンドを組むことになったコウは、初めてできた仲間、バンドという居場所で人生の輝きを取り戻していった。ヤクザに目をつけられても怯まず、メジャーデビュー目前、彼女のるり姉とも幸せそうだったヒー兄。その矢先、コウにとって憧れで圧倒的存在だったヒー兄との突然の別れが訪れる。それから数年後、バンドも放棄してサラリーマンになっていたコウの前に、ヒー兄の幻影が現れて……。

主人公コウ役には、オーディションで約3,500人の中から抜擢された新星・富田健太郎。脇を固めるのは、森山未來、さとうほなみ、堀家一希、吹越満、永山瑛太、小泉今日子ら多彩な実力派たち。さらに、撮影を写真家の佐内正史が手がけるほか、美術に佐々木尚、衣装に宮本まさ江、劇中画に新井英樹など、カルチャー界の重鎮たちが集結し、監督の想いに応えた。