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FEATURE / 特集記事 Dec 01. 2023 UP
【SPECIAL INTERVIEW】
玉山拓郎 + GROUP、寺内曜子、丸山のどか、山城大督ら参加アーティストたちに一問一答。
かつて確かに存在していたであろう記憶や景色を現代アートで「復元」する、
名古屋城を舞台とした「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」が開催中。

2023.11.29.Wed - 12.10.Sun|名古屋城(愛知|中区)

「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio

 

名古屋城内各所を舞台としたアートプロジェクト「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」が 12月10日(日)まで開催中だ。

参加アーティストは、出身や活動歴の中で愛知にゆかりのあることも条件に選ばれた、玉山拓郎 + GROUP、寺内曜子、丸山のどか、山城大督の4組。

同プロジェクトは、名古屋城の築城にまつわる歴史や、近世城郭御殿の最高傑作といわれている「本丸御殿」を10年かけて復元した軌跡、日本随一の規模を誇る回遊式大名庭園である「名勝二之丸庭園」の復元に伴う調査研究など、名古屋城が長い時間をかけて続けてきた「復元」という創造的な行為からインスピレーションを受けた4組が、名古屋城でしか成立しない大胆な屋外アート作品や参加型作品を展開する、というもの。

4組のアーティストのアウトプットは属性も強度も鑑賞者との距離感の取り方も違う、まさに4者4様。偶然性をまといながらも絶妙なバランスで会場内各所に作品が構成されている点も本展のおもしろさだろう。

 

玉山拓郎+GROUPは、本丸御殿の中庭を掃き掃除する手入れに着想を得て、光による異世界空間を大胆に展開。

 


玉山拓郎+GROUP《Locus》2023 本丸御殿エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio

 

寺内曜子は、「私たちは世界の部分しか見ることができない」というメッセージとともに、茶室という存在と向き合いながら制作したミニマルな作品を展示している。

 


寺内曜子《パンゲア》2023 茶席エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio

 

丸山のどかは、二之丸庭園のかつての様子を想像し、別の素材やかたちに変換した彫刻作品に落とし込み、15箇所に作品を点在させた。

 


丸山のどか《Labor to Blur》2023 二之丸庭園エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio

 

山城大督は、名古屋城築城以前から存在する樹齢600年以上と伝えられる榧の木(かやのき)の香りからインスピレーションを受けた体験を元に、時の流れを感じさせる内容に。

 


山城大督《SOUND OF AIR》2023 名古屋城 西之丸エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio

 

本プロジェクトのキュレーター・服部浩之がステートメントにも書いた「復元におけるズレや矛盾は、実は人間の想像/創造力が凝集されたアート(技芸)のあらわれとも言えるでしょう」という言葉の指す通り、各アーティストは名古屋城のリサーチを経て、確かにこの場所にあったであろう人々の記憶、景色、行いなどをそれぞれの想像力を持ってして補正し、現代へ再構築した作品群となっている。

また、「作品は会場内のさまざまな場所に散らばる形となった」と服部。全作品を巡る道中、今まで気づかなかった名古屋城の新たな表情や景色にも出会す、という発見も楽しんでみてほしい。

では、今企画に参加したアーティストたちはどんな思いを持って名古屋城の「復元」に臨んだのだろうか?それぞれに一問一答を行った。

 

Interview #1
玉山拓郎 +GROUP/Takuro Tamayama+GROUP
 

玉山拓郎+GROUP《Locus》2023 本丸御殿エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio
 

ー今作品を作る前段階で、どのようなリサーチをし、何をきっかけに見出された作品なのか?教えてください。
 
名古屋城本丸御殿を歩いているうちに、その建物を維持する人々の暮らしを考えるようになりました。本丸御殿は数回しか、将軍が利用することはなかったようですが、日々、維持管理を行っていた人々がいた。彼らが働いていた日常があったからこそ、本殿は引き継がれ、記録されて、復元されることが可能になりました。記録に残らない、彼らの所作を想像しながら制作をしました。
 
ー制作の着想は、普段から考えていることなども要素として入っているかと思います。作品に取り入れた(もしくは無意識のうちに影響を与えた)考え方や思想、最近気になっている物事など、について教えてください。
 
現代美術アーティストと建築家の、一方がモノを、一方が場を、といった関係ではなく、フラットな立ち位置での共同によって産まれるものについて考えています。想像的なスケールやボリュームの扱い方が機能的でシステマティックな構造で裏付けられた時、互いの文脈が絡み合い新たな道筋が描けた時、芸術と建築のあわいのような何かが立ち現れてくる可能性があると思っています。
 
ー制作過程で苦労した点や、印象的なエピソードなどがあれば教えてください。
 
今回は大勢の専門家の方と協働で制作を行いました。皆さんが見慣れないものをつくることに挑戦していただけたから、制作を進めることができました。参加していただき大変感謝しています。
 
 
Interview #2
寺内曜子/Yoko Terauchi
 
寺内曜子《一即多多即一》2023 茶席エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio
 
 
ー今作のコンセプトについて教えてください。
 
私は「世界は区別や対立のない一つのもの」と思います。しかし、私たちは世界の全部を見ることや理解することができない存在だということを忘れ、自分の限られた経験や知識を基準として判断するので、世界に分断や対立を作り出しています。
今回は二つの茶室に別々の作品を展示していますが、それぞれが「部分しか見えない」状態を提示しています。
 
ー今作品を作る前段階で、どのようなリサーチをし、何をきっかけに見出された作品なのか?教えてください。
 
まずは私が伝えたい「こと」である「私たちは部分しか見ることができない」を観客に実際に再認識してもらうことが目的です。具体的には、全体は見えずに部分しか見ることができない状況を空間として観客に提示しています。それが可能な物理的条件を備えている室内空間(室外との関係も含む)を求め、いくつかの建物・部屋を丁寧に見て回りました。他の候補もあったが、最終的に名古屋城側からの使用条件と私の希望が合致したのは今回の二茶席でした。
茶席は茶事のみの為に設計された特殊な空間です。躙口から体をかがめて3畳にも満たない茶室に入り、床の間に置かれた作品を凝視します。そもそも床の間に設置された対象に集中するためのしつらえが出来ているのが茶室なので、私の作品も空間に共鳴するように置きました。観客は茶室空間と共に見えない中心に向かって視線を馳せてほしいと思っています。
 
ー制作の着想は、普段から考えていることなども要素として入っているかと思います。作品に取り入れた(もしくは無意識のうちに影響を与えた)考え方や思想、最近気になっている物事など、について教えてください。
 
私の基本コンセプトはごく個人的な世界観であり過去40年間変わっていません。作品に他人の考えを取り入れたり、それを表現することはしません。ただし、作品のタイトルには多くの人が知っていて作品の内容とも関連がある言葉や名前を使うことが多いです(タイトルは作品完成後に決める)。例えば、今回の「一即多多即一」と「パンゲア 」も同様で、「パンゲア 」を現した作品ではなく、「元は分断していなくひとつ」という私のコンセプトとつながるところがあるので名前をお借りしたまでです。
 
 
 
Interview #3
丸山のどか/Nodoka Maruyama
 
丸山のどか《Labor to Blur》2023 二之丸庭園エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio
 
 
ー今作品を作る前段階で、どのようなリサーチをし、何をきっかけに見出された作品なのか?教えてください。
 
最初の下見の際に、今の二之丸庭園は江戸初期に作られた部分、江戸後期に拡張された部分、陸軍所管の明治期に付け足された部分と、さまざまな時代の庭が組み合わさったような空間になっていることを知りました。はっきりとその境目があるわけではなく、長い時間をかけて継ぎ足されては消されてつくられた空間であり、異なる時代の人々の動きが、つなぎ目をぼかすように、庭園全体を一つの空間として馴染ませていたのだと想像しました。
そこで、二之丸庭園に関わってきた異なる時代の人々の労働をさまざまな台車の形に置き換えて、かつて庭園内を移動していたと思われるものをそれらに乗せて庭園の各所に設置したいと思いました。
また、二之丸庭園に何度か足を運び空間を観察する中で、現在行われている復元整備工事のための資材やネットフェンスによって生み出されている風景も今の時代の二之丸庭園の風景だと思い、そこにも馴染むものを今回は展示しようと思いました。
 
 
ー制作の着想は、普段から考えていることなども要素として入っているかと思います。作品に取り入れた(もしくは無意識のうちに影響を与えた)考え方や思想、最近気になっている物事など、について教えてください。
 
働くことについて、それが能動的なのか受動的なのか、どこからそれが切り替わるのか、その境界がどこにあるのかが人によって全然違うことなど、最近はよく考えています。
 
ー制作過程で苦労した点や、印象的なエピソードなどがあれば教えてください。
 
普段の制作では基本自分一人で木材の切り出しから塗装まで行っていますが、今回は展示作品の一部の制作を自分以外の人たちに依頼しました。長い歴史の中で多くの人々の労働があわさって今につながっている庭園の姿に呼応するような制作過程であった気がします。
 
ー作品以外で、名古屋城のお気に入りのポイント、ここは是非見てほしい!場所などがあれば教えてください。
 
アートサイト名古屋城の期間中、二之丸庭園では夜間のライトアップも行われているので、昼と夜で違った印象で庭園と作品を鑑賞できると思います。また紅葉の色合いも日々変化していくので、その中で作品の見え方もどのように変化していくかとても楽しみです。
 
 
Interview #4
山城大督/Daisuke Yamashiro
 

山城大督《SOUND OF AIR》2023 名古屋城 西之丸エリア 「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」展示風景 撮影:ToLoLo studio
 
 
ー今作のコンセプトについて教えてください
 
今を生きるあらゆる人々が「想像」という行為を通して、新しい自分の常識に出会うこと。
 
ー今作品を作る前段階で、どのようなリサーチをし、何をきっかけに見出された作品なのか?教えてください
 
1945年の名古屋大空襲について調べていく中で、名古屋城築城以前からそこに存在する「カヤの木」について知りました。600年前からここに立ってさまざまな風景を見てきた「自然」を感じることを作品にしたいと考えています。
 
ー制作の着想は、普段から考えていることなども要素として入っているかと思います。作品に取り入れた(もしくは無意識のうちに影響を与えた)考え方や思想、最近気になっている物事など、について教えてください。
 
この10年ほど、人間の認知や知覚の関係について強い関心があります。また、この数年は人間が及ぼす自然の循環について興味があります。
 
ー制作過程で苦労した点や、印象的なエピソードなどがあれば教えてください。
 
2023年の8月に「カヤの木」の実を初めて手に取り香った時、とても大きなインスピレーションをもらいました。
 
ー作品以外で、名古屋城のお気に入りのポイント、ここは是非見てほしい!場所などがあれば教えてください。
 
名古屋城には2頭の鹿、複数の猫がいます。
 
 
 
 
 
会期中、12月9日(土)音楽家・蓮沼執太をゲストに迎え、山城大督主催による「かやのき音楽祭」も開催される。
 
 

 

同イベントの第一部では、2012年より「カヤの木」の樹木医である寺本正保山城大督によるトークセッションを行う。第二部では、2018年に制作された「名古屋城本丸御殿完成公開スペシャルムービー」の楽曲を制作した音楽家・蓮沼執太によるライブを企画。ソロ名義での最新アルバム『unpeople』を10月6日にリリースしたばかりの蓮沼執太による『unpeople』のレコードを再生させながらのサウンド・パフォーマンスとなる。音響は、listude。こちらは参加申し込み不要となっている。ぜひこの機会に足を運んでみてほしい。

 


蓮沼執太

イベント情報

2023年 11月29日(水)~ 12月10日(日)
アートサイト名古屋城2023 想像の復元
会場:名古屋城内の各所(本丸御殿南側、二之丸庭園、茶席、カヤの木ほか)
入場時間:9:00~19:30(閉門20:00)
※作品観覧時間:10:00~19:30・17:00以降一部観覧できない作品がございます。
※本丸御殿への入場は9:00より19:00(閉門の1時間前)まで
※西の丸御蔵城宝館、乃木倉庫への入館は9:00より16:00まで
※天守閣には現在入場できません
入場料:
大人500円/中学生以下無料
名古屋市内高齢者(敬老手帳持参の方)100円
障害者手帳をご提示の方 無料(付き添い2名まで)
※名古屋城内への入場料で「史跡・文化財の特別公開」「アートサイト名古屋城」を併せてご覧いただけます
出展:玉山拓郎+GROUP、寺内曜子、丸山のどか、山城大督
キュレーター:服部浩之
企画・制作:Twelve Inc.
主催:名古屋市
問:名古屋城総合事務所 TEL 052-231-1700
公式サイト:https://nagoyajo.art/

<関連イベント>

2023年11月29日(水)※終了
寺内曜子「タゴトノツキ 誰毎の月」
会場:二之丸広場
時間:21:00~22:00
雨天中止
定員:20名
料金:参加料500円(要事前申込・先着順)

2023年12月2日(土)3日(日)9日(土)10日(日)
寺内曜子作品鑑賞ツアー
集合場所:西之丸メイン看板前

時間:17:00〜19:00
定員:15名(先着順・当日受付)
参加方法:開始時間に集合場所にお集まりください
※茶席エリアの夜間ライトアップはありません
※作家本人の同行はありません。あらかじめご了承ください

2023年12月9日(土)
山城大督「かやのき音楽祭」
会場:西之丸エリア
時間:15:00-17:00 
第一部 15:00-16:00
トーク・セッション「樹木医から診る名古屋城のカヤの木」
出演:山城大督、寺本正保(岩間造園株式会社 取締役 営業部長、樹木医)
第二部 16:00-17:00
スペシャル・ライブ「Shuta Hasunuma “unpeople + 1 people #06″」
出演:蓮沼執太(音楽家)
音響:listude
参加方法:申込不要。開始時間に会場の西の丸エリア(山城大督作品前)にお集まりください
※天候によって、イベント内容が変更になる場合がございます。公式サイト・SNSをご確認ください。
※屋外のイベントですので、暖かくしてお出かけください。

玉山拓郎(たまやま たくろう)
1990年、岐阜県生まれ。東京都在住。愛知県立芸術大学を経て、2015年に東京藝術大学大学院修了。身近にあるイメージを参照し生み出された家具や日用品のようなオブジェクト、室内空間をモチーフに、鮮やかな照明や映像、音響を組み合わせたインスタレーションを制作。空間に対し作品を大胆に介入させることによって、鑑賞者の身体感覚や知覚へと揺さぶりをかける。近年の主な展覧会に、「Something Black」ANOMALY(2023、東京)、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」森美術館(2022-2023、東京)、「NACT View 01:玉山拓郎」国立新美術館(2022、東京)、「Anything will slip off / If cut diagonally」ANOMALY(2021)、「開館25周年記念コレクション展 VISION Part 1 光について / 光をともして」豊田市美術館(2020、愛知)など。

GROUP(グループ)
2021年結成。井上岳、大村高広、 齋藤直紀、棗田久美子、赤塚健による建築コレクティブ。建築プロジェクトを異なる専門性をもつ人々が仮設的かつ継続的に共同する場として位置づけ、建築/美術/政治/労働/都市史の相互的な関係性に焦点を当てた活動を展開している。主な活動として、設計・施工「新宿ホワイトハウスの庭」(2021、東京)、設計・運営「海老名芸術高速」(2021、神奈川)、企画・編集「ノーツ 第一号 庭」NOTESEDITION(2021)、設計・施工「水屋根」(屋外美術展「のけもの」会場構成)、個展「手入れ/Repair」WHITEHOUSE(2021、東京)など。「EAST EAST_Tokyo」(2023、東京)では玉山拓郎会場の展示構成を担当した。

寺内曜子(てらうちようこ)
1954年東京都生まれ。1981年セント・マーティンズ美術大学彫刻アドバンストコース修了。1979-98年ロンドンで活動後、1998年に帰国し東京・愛知にて作家活動。現在、愛知県立芸術大学名誉教授。「世界は区別のない一つの物」とのコンセプトのもと、表裏、内外など、当たり前と見なされている対立項の解消を素材から必然的に成る形の彫刻で実証したり、人間の知識や見ることの限界を、展示空間自体を巨大な全体の一部とみなした「部分しか見えない」状況のインスタレーションで提示し続けている。主な個展に、「寺内曜子 パンゲア」豊田市美術館(2021、愛知)、「スタンディング・ポイント1 寺内曜子」慶應義塾大学アートセンター(2017、東京)、「Yoko Terauchi Air Castle」チゼンヘール・ギャラリー(1994、ロンドン、英国)、「寺内曜子 空中楼閣」かんらん舎(1991、東京)。パブリックコレクションに東京都現代美術館、豊田市美術館、ヘンリー・ムーア・インスティチュート(英国)など、国内外多数。

丸山のどか(まるやま のどか)
1992年、新潟県生まれ。愛知県在住。2018年に愛知県立芸術大学大学院美術研究科美術専攻彫刻領域修了。身の回りにある「言葉」や「もの」「風景」を発想の源にし、ベニヤや角材などホームセンターで入手可能な規格サイズの木材を用いて立体化する作品を制作。店の看板や内装、ソーラーパネルの立ち並ぶ山間部と道路などの風景は、精巧に立体化されるが、素材となる木材は製材された形をほぼ変えることなく組み合わせれ、淡い色彩で平坦に着色されることで抽象化する。現実と虚構が入り混じり、次元の境界が曖昧となる作品によって、みるものと風景との距離感を否応なしに意識させられる。近年の主な展覧会に、「資材館」YEBIS ART LABO(2022、愛知)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」旧・名古屋税関港寮(2020、愛知)、ファン・デ・ナゴヤ2019「風景をみる/風景にみる」市民ギャラリー矢田(2019、愛知)など。

山城大督(やましろ だいすけ)
1983年、大阪府生まれ。京都府在住。 岐阜県立情報科学芸術アカデミー [IAMAS] (現情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] ) を経て、2006年 京都造形芸術大学(現京都芸術大学)芸術学部 卒業。アーティストコレクティヴ Nadegata Instant Partyメンバー。京都芸術大学専任講師。映像の時間概念を空間やプロジェクトへ応用し、その場でしか体験できない〈時間〉を作品として展開する。近年は映像や音、光、家具を配置する上演型インスタレーションを制作している。近年の主な展覧会に、「Homō loquēns 『しゃべるヒト』――ことばの不思議を科学する」国立民族学博物館(2022、大阪)、山城大督展「パラレル・トラベル」高鍋町美術館(2019、宮崎)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2017」名古屋港~築地口エリア一帯(2017、愛知)など。

服部浩之 (はっとり ひろゆき)
1978年、愛知県生まれ。愛知県在住。建築を学んだのちにアートセンターに勤務し、約10年アーティスト・イン・レジデンスに携わる。その傍らで、アートスペースを運営したり、アートプロジェクトや芸術祭・国際展の企画に参加。国内外の複数の土地に暮らした経験から公共性・コモンズ・横断性などのキーワードに関心をもち、アジア地域の表現活動を研究し様々な表現者との協働プロジェクトを展開。現在、東京藝術大学大学院准教授。近年の企画に、「ARTS&ROUTES あわいをたどる旅」秋田県立近代美術館(2020)、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」(2019、イタリア)がある。

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