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現代アートとローカルを結ぶ現代美術館「GALLERY COLLAGE」が岐阜県美濃市にオープン。現代美術家シーズン・ラオによるオープニングエキシビジョンでは、美濃の風景と美濃和紙がコラボレーション。

2021.04.27.Tue - 08.30.Mon | GALLERY COLLAGE(岐阜|美濃)

 

ユネスコ無形文化遺産である美濃和紙の原産地岐阜県美濃市にて、かつての和紙原料問屋が客人をもてなすために建設した豪邸を改修し、美濃の町全体を一つのホテルに見立て宿を開業したNIPPONIA 美濃 商家町。この4月、そのホテルに隣接する現代美術ギャラリー・GALLERY COLLAGEが新たにオープンした。

オープニングエキシビジョンとして、マカオ出身で現在は京都を拠点に活動する現代美術家のシーズン・ラオによる個展「美濃・余白」が8月30日(月)まで開催中。

 

 

アーティストが美濃への滞在経験から作品を制作し、様々なアプローチでローカルの価値を照らす場所になるようにと思いの込められたGALLERY COLLAGE。今回の展示では実際にラオ氏が3日間美濃市に滞在し、その経験からインスピレーションを受け作り上げた作品が並ぶ。雪化粧に包まれた美しく魅力的な美濃を収めた写真を、和紙職人の手掛けた美濃和紙に落とし込んだ彼ならではの作品を堪能することができる。

 


Lotuses 2 氷蓮図(二) Size 75.5 x 168cm Year 2019 ED 3 handmade-paper, ink

 

また新たな取り組みとして、作品と泊まれるSeason Lao宿泊プランがスタート。期間限定で客室内にシーズン・ラオのインスタレーション「氷蓮図」を含む多数の作品を展示。作品販売だけではなく、宿泊などの複数の要素を組み合わせ、事業として継続運営が可能な仕組みにチャレンジしている。まちづくりとアート、どちらの視点からも興味深く、作品の存在感をじっくりと味わうことができる試みだ。予約ページはこちら

 

 

ぜひ、シーズン・ラオの目と、そして作品を通して見える美濃の魅力を体感しに行ってみてほしい。

 

<以下、ステイトメント>

シーズン・ラオ氏は、現代社会の物質主義に対して、古来より伝わる東洋美術の「余白」へと意識を投げ込み、形而上学の考えにもとづいた作品を発表し続けています。彼の創造する、自然界における雪や雲などにある余白を感じさせる作品は、自然と人間との隔たりなき世界観を表現し、国内外で高く評価されています。 
彼の芸術における「余白」の美学は、観る者に対して自然的な美しい印象を与えるだけでなく、周囲の環境に響き渡り、鑑賞者一人ひとりの心にある原風景をも思い起こさせるような独特の余韻があります。作品はどこか桃源郷を感じさせ、共にこの心の理想郷に住まい、対話することが叶うかのような印象を受けます。
彼の作品において重要な要素の一つは、東アジアにある伝統文化である手漉き紙を用いていることです。 今回ラオ氏が美濃を訪れ、日本最古1300年の歴史を持つ、世界文化遺産でもある本美濃和紙の造り手との縁が生まれました。
コロナで生活が制限される現在、「無いよりも有る方がよい」という価値観が横行する中、心から忘れ去られつつある「東洋の余白」と対峙し、美濃の新しい現代美術作品との出会いとなることを期待しております。

 

イベント情報

2021年4月27日(火)~8月30日(月)
シーズン・ラオ展 美濃・余白
会場:NIPPONIA美濃商家町内GALLERY COLLAGE(〒501-3728 岐阜県美濃市本住町1912-1)
時間:11:00~16:00
開館日:土、日、月曜日
料金:入場無料
公式Instagram:https://www.instagram.com/gallery_collage_mino/

シーズン・ラオ ( Season Lao 劉善恆 )
1987年マカオ生まれ、日本在住。マカオ理工大学に在学中からデザイナーとして活動を始め、Louis Vuittonなど数々のプロジェクトを担当。 変わりゆく地元のアイデンティティの模索をしたいという思いから作り上げた彼の作品「Pateo do Mungo百年菉荳圍」が反響を呼び、生家を含む歴史的建造物群の価値が再評価されて取り壊しが中止になる。23歳で北海道に移住。東日本大震災をきっかけに、人と自然が共存する道を探す必要性を強く感じる。彼はその後東洋美術の精神性を取り入れて、グローバリズムの中で社会問題を反映する作品を制作している。日本、中国、韓国、アメリカ、イタリア、スイス、シンガポール、台湾などコレクション多数。

GALLERY COLLAGE
アートディレクション:株式会社spongeディレクター 齋藤 一樹
空間設計:sunaba 望月和也
写真撮影:cotonari 猪股誠野、みのまちや株式会社
運営:みのまちや株式会社

posted by C.UTAHARA_LIVERARY

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