2021.03.26.Fri - | センチュリーシネマ(愛知|矢場町)
1981〜83年に製作され、当時生まれたばかりの “ヒップホップ”をフィルムに捉えたドキュメンタリー『Style Wars』が3月26日からセンチュリーシネマにて上映される。
1970〜1980年代のブロンクス地区は、レーガン大統領ですら視察の際に絶句したといわれるほど、がれきの山が延々と続き、貧困と犯罪が蔓延するエリアだった。しかし、そんな灰色の町から全く新しいサブカルチャー、ヒップホップが生まれる。無数のグラフィティを描く少年たちはライターと呼ばれ、彼らが”グラフィティ”を街中に描くことは自身の存在を”ボム(=爆破)”することを意味していた。インターネットなど存在しない当時、閉塞感を抱えた少年たちは、地下鉄のホームに集まっては自身のタグを競うように発明し、終電後の車庫に忍び込み、NY中を駆ける地下鉄の壁に自身の証を記した。”グラフィティ”を「落書き」として糾弾する大人たちの批判を受けながらも、言葉にならない衝動に突き動かされる少年たち。フィルムが捉えた彼らの瑞々しい姿と新しいムーブメントが生まれようとする時代の空気は、製作から約40年が経った今、観る者に新鮮な驚きをもたらしてくれる。
Style Warsは『Wild Style』(1982)とともに、ヒップホップヘッズのバイブルとして語り継がれ、日本でもビデオやDVDがリリースされたものの長く廃盤となっていた。2015年にプロデューサーで写真家のヘンリー・シャルファントらがクラウドファンディングを行い、オリジナルネガから修復したHDリマスター版が完成。製作からおよそ40年の時を経て、ついに日本でスクリーンデビューを果たす。2021年の今、世界中のミュージシャンがラップを当たり前に楽曲に取り入れ、ブレイキンは2024年パリ五輪の追加競技となり、バンクシーのグラフィティにオークションで高値がつくようになった。そんな現在を生きる私たちに「Style Wars」というタイムカプセルが見せてくれるのは、ヒップホップが生まれた時代の生々しい空気だ。荒れ果てた街、ダンボールのフロアでブレイキンの技を競い合うB-Boyたち。街の頭上を行き交うサブウェイアートの数々と、それらのピースについて熱く語り合うグラフィティライターたち。そんな彼らの姿にヒップホップの起源を再発見し、現在へとつながるひとつの歴史を感じられることだろう。
2021年3月26日(金)~
タイトル:『Style Wars』
公式HP:https://synca.jp/stylewars/
監督:トニー・シルバー
プロデューサー:ヘンリー・シャルファント、トニー・シルバー
キャスト:Skeme、Min、Seen、Dondi、Zephyr ほかグラフィティライター、Rock Steady Crew、Dynamic Rockers
1983年/アメリカ/70分
配給:シンカ
©MCMLXXXIII Public Art Films, Inc. All Rights Reserved
上映劇場:名古屋パルコ東館8階 センチュリーシネマ (地下鉄矢場町駅 東館B1階直結地下通路)
http://www.eigaya.com/
問:052-264-8580
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