SPECIAL REPORT:
黒田育世ワークショップ体験記
Text:Mai Tanabe
Photo:Satomi Muramatsu, Naoshi Hatori

2月11日の本番に向けて今日(2月2日)から始まった、黒田育世さんのレパートリーワークショップ。
13時から20時まで行われるリハーサルが計8日間。こんなに踊り漬けになれるのはダンサーとしては非常に幸せなこと。しかもBATIKの作品を踊れるとなれば、なおさら気合が入るのである。
張り切って迎えた初日。この企画に参加する条件は「とにかく踊りたい人」ということ。参加者の中には名古屋在住の方だけではなく、遠方からも来ている方も。つまりこれはBATIKの作品や育世さん個人の持つ「強さ」を体感できるのではないか、という期待のもと全国からダンサーたちが集っている場なのだ。

リハーサルの前に育世さんから、今回上演する「ラストパイ」という作品がどのように作られたか、どういった構成か、そして作品に彼女が持つ作品への想い、ワークショップ参加者に対する想いを伝えられた。柔らかい口調と笑みが印象的だった。

写真:羽鳥直志
そうしてまずは、11月に行われたオーディションの時と同様、バーレッスンで体を温めた。(私自身、バーレッスンはバレエの基礎として体を確認するためにあると思っているので、丁寧にやればやるほどとても気持ちが良い。)育世さんは、再び柔らかい笑みを浮かべて「怪我をしないように、じっくり体を温めてください。」と言った。約30分間、BATIKのダンサーによる先導が行われた。

体が温まったら、早くも振付に取り掛かる。
育世さんは笑顔で言った。「(アンサンブルの部分は)2日で覚えられます!」私たちはゴクリと唾を飲んだ後、気合を入れ直した。最初に踊るアンサンブルの部分をBATIKのダンサーが手本として見せてくれた。とても美しく、ゾクゾクして見惚れた。私もこれを踊るのか、とまた一段と気合が入った。

写真:羽鳥直志
そこからは19時頃までほぼぶっ続けで約5分の3の振付を覚えた。参加者だけで32名、BATIKのダンサー4名、育世さんに音楽の松本じろさん、スタッフ含め総勢40名強の大リハーサル室は熱気で酸欠になりそうだった。振付もこれぞBATIK!と言うような、細かい所まで踊り手の気持ちを揺さぶるようなものが沢山散りばめられていて、大変だけれどとても濃厚なもの。頭と体は初日からパッツパツの状態であったが、最後に覚えた分だけの振付をじろさんの生演奏で踊れた時には、体が震え、気持ちが良く叫びだしそうになった。改めて、この作品を踊れる喜びを感じた。
明日から本番まで引き続き、踊り手としてこの作品に真っ向から向き合う日々を楽しみたいと思う。

(黒田育世レパートリーダンス・ワークショップ1日目を終えて)