名古屋CLUB QUATTRO(愛知|矢場町)
SPECIAL INTERVIEW:
TOMOYUKI NATSUME[SIAMESE CATS]
Interview, Text & Edit : Takatoshi Takebe [ THISIS(NOT)MAGAZINE, LIVERARY ]
ライブハウスに来ること自体がもっと楽しいことになればなって思って。
―お久しぶり!そもそも今回のツアーって何のツアーだっけ?
夏目:「君の町にも雨は降るのかい?」っていうEPに合わせたツアーだけど、先に出した「マイガール」ってシングルの時はツアーやってないから、僕たちとしては2枚分の抱き合わせツアーです。新曲8曲あるから、それを披露するって感じかな!
―なるほど。シャムキャッツはその「マイガール」ってシングルを出すタイミングでP-VINEというレコード会社から独立したわけなんだけど。独立後、いっそうのこと「いま楽しいぜ!」って感じの勢いが、夏目くんのツイッターなどからも伝わってきていて。今ってどんな心境?個人として、バンド全体として。
夏目:心境っていうか、まず今のバンドの状態から話すと、すごく忙しい!なんとかやってる感じなんだけど、バンドがすごく成長してるの感じてる。だから楽しめてるって感じ!たぶんメンバーみんなそんな感じだと思うよ。独立ってやっぱ大きなことで。今までで一番バンドが成長してる。
―今回、イベント当日はワンマンライブだけど、シャムキャッツらしい演出というかイベントに対する楽しいスタンスがありますよね。EASYツアーのサブコンテンツ部分をもうちょい膨らませてしまったような感覚なんですが、やろうと思ったのはそんな感じでしょうか?
夏目:そうです、そうです。2月にロンドンへ旅行して現地でライブを見たんだけど、すごく雰囲気が良かったことが印象的で。開場時間から開演時間まで時間がたっぷりあって、みんなお酒飲んで楽しそうにしてた。みんなすっごいしゃべってんだよね。んで、ライブはその日のデザート!って感じで始まるの見て「いいなー!」って思って、そういう空気作れないかなってことで新しいことしてみた。 ライブハウスに来ること自体がもっと楽しいことになればなって思って。「みんなで遊ぼうよ!」っていうスタンス。
―「もっとライブハウスという場所が楽しくなればいい」というのは自主企画「EASY」をやる理由としても答えていたキーワードだったよね。前回のEASYツアーに比べ、今回はさらにZINEとかそういう縛りもなく、もっと単純にシャムキャッツからの地方のシーンへ対する愛みたいなものが伝わってくるような気がしました。せっかくなんで夏目君の言葉で、今回名古屋クアトロに登場する面々の紹介をしてもらえますか?
夏目:OKす!では、まずはKAKUOZAN LARDER。とにかくノリのいいスタッフたちがうまいビール、うまいハンバーガーを出すお店。覚王山にある店内で音楽イベントや絵の展示をやる一方、森道市場など外のイベントへの出張もやりまくるスーパーアクティブハンバーガーショップ。グッズもニクい。たまにアイデアぱくらせていただいております。
TUMBLE WEEDは、超かわいいオルタナ植物屋さん。しかし、
KAKUOZAN LARDER、TUMBLE WEEDは以前に夏目くんとともに名古屋を巡ったコチラの記事にも登場します。
てんしんくんは、昔からの友達。ロックバンド・ジョセフアルフポルカのてんしんくん。なのだが、今や名古屋では「てんしんくんって昔ジョセフアルフポルカというバンドをやっていたらしい」という認識の人がほとんどらしく、まるでマチャアキである。あと、絵かきもやってる。最近では大阪で個展をしたりとか、活躍中。名古屋の初ワンマンのチラシは、てんしんくんの絵を使わせてもらったんだよね。今回は似顔絵屋さんで出店してもらう。
SummerOfFanチームはうーん…とにかく実態がつかめない。定期的に7インチをリリースしたり、名古屋の割りと大きめのイベントでも暗躍していたり。影で名古屋を動かしてるのかもしれないやつらで、個人的にはかなり頼りにしてるし、いてくれるとなんとなく楽しいやつら…。以上!
―ありがとうございます!では最後にちょっと最近悩んでいることも踏まえて質問をさせてください。
夏目:はいはい、なんでもどうぞ!
―実は最近、僕は音楽というものに飽きてきてしまっていて。
夏目:ほほう。
―特に日本のバンドシーンだと〈新しくて、かっこいい!〉て感覚がなかなか得ることがないっていうか。なんかルーティーンな感じや閉塞感みたいなネガティブなものを感じてしまうというか。で、今回のイベントは対バンをどうするか?とかじゃなくて、ローカルなコンテンツをぶち込んだ試みとしてすごく楽しそう!って素直にイメージできました。でも、その半面思ったことが先程の話につながっていて、つまりは〈音楽×音楽×音楽で音楽のイベント〉っていうライブイベントの作り方にちょっと飽きてしまった?もしくは限界を感じたのではないか?とかそういう意識が少しあったのかなー?て思ったりして。そこら辺について思うところあれば教えてください。考えすぎかな〜。
夏目:ん〜。まず、「音楽に飽きちゃった」ってのは個人的なバイオリズムの問題じゃん?!って思うけど(笑)。でも、僕もよく同じような状態にはなるからわかる! 僕もかなり飽きるの早いから。で、武部くんの言うその「新しくて、かっこいい!」っていうのはさ、つまりそれって恋じゃん?
―お、おお!ロックっぽい解釈!(笑)
夏目:(笑)。でも、恋ってさ長く続かないもんだしさ、何度もしてるとすぐには他の人好きになりずらくなるしさ、それと同じなんじゃないかって気がする。もし同じ相手と長く続けるなら、いつもと違うことしたりとか、いつもと違うやつらとつるんでみるとか、食べたことないもの食べたり、時にはおもちゃ使ったりするのがいいと思うんだけど、今回はそういう感じのノリで「ライブハウスもっと楽しい感じにしちゃお!開演まで長く時間とっちゃお!」ってやってみる。
―なるほど〜。
夏目:で、さっきのロンドンの話に戻っちゃうんだけど、例えば日本だとオープニングアクト(前座)ってメインのバンドの出演直前に、メインのバンド目当てのお客さんがパンパンに入ってるところでやるけれど、ロンドンで見たライブは違ってて。前座のバンドの演奏が終わるのがメインのバンドの1時間前とかなのね。ライブハウスという場所そのものを楽しむ感じで来てる人たちはそもそも早めに来てて。前座のバンドをなんとな〜く見て、「いいねー」なんて感じで過ごしててさ。一方で、前座のバンドもちゃんと見たいって人たちもいて、そういう人たちは割とちゃんと見ていて。うまく要約はできないんだけど、その感じがなんかいいな〜って思って。お客さんもメインのバンドも前座のバンドも、全員が幸せなんじゃないかしらと思えたわけ。対バンを組むにしても、そういう形ができるならそうしたいなって思ってます。
―ありがとうございました!何か少しスッキリした〜。当日のライブが超楽しみになってきました!
夏目:は〜い。とゆーわけでまるっと楽しくなるといいな!と思ってまーす!
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2016年12月17日(土)
ワンマンツアー 2016-2017「君の町にも雨はふるのかい?」
会場:名古屋CLUB QUATTRO(名古屋市中区栄3-29-1 名古屋パルコ東館8F)
時間:開場 16:00 / 開演 18:00
出演:シャムキャッツ、DJ SummerOfFanチーム
出店:KAKUOZAN LARDER、TUMBLEWEED、てんしんくん(似顔絵屋)
チケット:e+、PIA(308-481)、LAWSON(41490)発売中
問:ジェイルハウス Tel:052-936-6041
シャムキャッツ
4人組のロックバンド、シャムキャッツ。2009年春、1stアルバム『はしけ』をリリース。その後、自主制作で次々と発表したCD-R作品「DEMO SINGLE SERIES」(全3作)、シングル「渚」「サマー・ハイ」は全てSOLD OUT。2011年秋、ミニ・アルバム『GUM』をリリース。2012年冬、P-VINE RECORDSより2ndアルバム『たからじま』をリリース。収録曲“SUNNY”がテレビ東京系「モヤモヤさまぁ~ず2」のエンディング曲に起用される。2014年初頭、店舗限定シングル「MODELS」をリリースするも僅か一週間で完売。VJを加えた東名阪ワンマン・ツアー「GO」を経て、3月に3rdアルバム『AFTER HOURS』リリース。渋谷CLUB QUATTRO公演を含む全国ツアーを開催。また、アルバムの好評を得て「MODELS/LAY DOWN」を7インチ・アナログとしてシングルカット、その後『AFTER HOURS』もLP化。10月に自主企画イベント「EASY」の第一回を開催、大成功。2015年3月4日に『AFTER HOURS』の“その後”を描いた最新ミニアルバム『TAKE CARE』をリリース。恵比寿LIQUIDROOM公演を含む全国9箇所ワンマンツアーを開催。10月、「EASY 2」開催。12月、東名阪クアトロツアー「素晴らしい日々」開催。2016年4月より全国10箇所ツアー「EASY TOUR」開催。8月10日にシングル「マイガール」、11月16日にEP『君の町にも雨はふるのかい?』発売。11月より全国10都市をまわるワンマンツアー「君の町にも雨はふるのかい?」開催。