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企画展「しないでおく、こと。―芸術と生のアナキズム」が豊田市美術館にて開催。contact Gonzo所属の共同スタジオ・コーポ北加賀屋、アーティスト集団・オル太、映像作家・大木裕之ら現在進行形の作家たちによる新作〜19世紀の作品まで約100点が館内外に!

2024.10.12.Sat - 02.16.Sun | 豊田市美術館 (愛知 | 豊田) 

集団行為《第3案》1978年

マルガレーテ・ラスペ《明日も、明日も、そしてまた明日も、スウィングさせる!》1974年 Courtesy of the Galerie Molitor and Deutsche Kinemathek

 

企画展「しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム」が豊田市美術館で20241012日(土)〜2025216日(日)の期間、開催される。

本企画は、芸術と社会に関わりながらも軽やかに抵抗・逃走し、あえて「しないでおく」ことを選び、別の生き方や表現のあり方を実践してきた人々を紹介する展示会。
19世紀末に制作された新印象主義の作品から、2011年のヴェネチア・ビエンナーレでも注目を浴びたロシアの集団行為、今現在共同スタジオを運営するコーポ北加賀屋の活動まで絵画、映像、インスタレーション、屋外展示など100点を超える作品が並ぶ。

芸術=創造とはそもそも、いまだ了解されない認識や知覚の領野を拡張していく営みである。ゆえに芸術とは、「芸術」として名づけられ、一つに回収されてしまうことへの抵抗をあらかじめ含んでいる。このことは、未知未踏の領野を制度化することで国土や資本を拡張してきた近代以降の思考自体への抵抗になぞらえる。この制度化され、統治されることへの抵抗・逃走の姿勢=アナキズムに芸術の本来的な力を認め、その可能性を問うことは、硬直化した社会そのものを突破する契機にもなるだろう。

近年、芸術を含むあらゆる場で、旧来の制度や差別への連帯闘争が試みられている。それらは切実な抵抗の態度であり、私たちを鼓舞する重大な拠り所となるものの、ゆえにこそ小さな個別の差異を均してしまう危うさと隣り合わせにあるものともいえる。このギリギリの状況において、私たちの個々の表現や日常的な振る舞いは、いかに一つに回収されることなく共存し、それでも抵抗の力を持ち続けることができるのだろうか。そのそれぞれの試みがアナキズムの実践だといえる。

 

dot architects + contact Gonzo《GDP(Gonzo dot party)》アートエリアB1 2020年 photo: Ryo Yoshimi(参考図版)

 

dot architectscontact Gonzoが所属する共同スタジオ・コーポ北加賀屋、アーティスト集団・オル太、映像作家・大木裕之3組は本展にあわせて制作展示を行う。
屋外など、展示室以外にも場所を見出しながら、美術館という制度を揺さぶるような豊かな創造を是非目撃してほしい。

 

イベント情報

20241012日(土)〜216日(日)
企画展「しないでおく、こと。―芸術と生のアナキズム
会場 :豊田市美術館(愛知県豊田市小坂本町8丁目5-1
時間:10:0017:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜日(1014日、114日は開館)、年末年始20241228日(土)-2025117日(金)
観覧料:一般 / ¥1,500   高校・大学生 / 1,100
中学生以下無料
お問い合わせ:0565-34-3131(学芸担当:千葉、石田)

posted by A.IINUMA_LIVERARY

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