仕事は辞めずにバックパッカー。
名古屋在住アラサーOL海外一人旅日記
東南アジア編⑤再びベトナムへ。ホーチミンの中華街・チョロンを目指して行き先不明のバスに乗る
ベトナム・ホーチミン
2024年2月23日(金)〜25(日)
21時頃カンボジア・シェムリアップを出発し、1時間くらいでベトナム・ホーチミンのタンソンニャット国際空港へ到着した。
今まで訪れた空港はそこまで混んでいなかったけれどホーチミンは大混雑しており、イミグレーションの列が中々進まず入国に1時間ほどかかってしまった。さすが東南アジア屈指の大都会。立ち並ぶ高層ビルを眺めながらタクシーで宿まで向かった。穏やかだったベトナムの首都ハノイとは全く雰囲気が違い、近代的な街並みが広がる。宿に着いて就寝。
次の日、起きて散策に繰り出した。ホーチミンは今回の東南アジア旅の最後の地だ。長いようで短い東南アジア旅もこれで終わり。今夜、深夜便でセントレアに向かうのでそれまで街歩きをする。
ホーチミンも他の東南アジアの都市同様に気温が高く、晴れていて日差しが強い。
午前中は朝ごはんにバインミーを食べに行ったり市場でマンゴージュースを飲んだりした。
快晴のホーチミン
包装紙に包まれたバインミー
ベンタイン市場
市場の内部ではフルーツジュース店が軒を連ねる
マンゴージュース。目の前で作ってくれる
ホーチミンではチョロンという中華街に行こうと思っていた。ハノイやヴィエンチャンに行って思ったが、私は中華テイストな街並みが好きだ。漢字の看板や、家屋の軒先に飾ってある真っ赤な旧正月グッズを見かけると思わず写真を撮りたくなる。ホーチミンにも中華を感じる場所があるのだろうかと思い調べたら、出てきたのがチョロンだった。
チョロンは中心地から車で20分くらい行ったところにある。帰国の飛行機までかなり時間に余裕があったので、タクシーを使わずに市バスでゆっくり行ってみることにした。
しかしバスが中々やって来ない。56番のバスに乗ったら行けるらしいのだが、56番は向かいの道路からチョロンとは反対方向に向かって走っている。時間はたくさんあるので、一旦反対方向へ向かう56番のバスに乗ってみることにした。番号が同じなら、最悪終点まで行って折り返してチョロンに向かえばいいか、と路線図をよく調べもせずに気楽に構えてシートに座った。
バスは東へ向かって走り、ホーチミンの繁華街で都度停車しては人々が乗り降りしていく。30分くらいで繁華街を抜けてだんだんと大きな道路に入った。この辺りから観光客は車内からいなくなり、地元の人っぽい乗客ばかりになっていった。ちょっとまずいかもと思い一旦次のバス停で降りようかと迷ったが、結構繁華街から離れてしまっていたので、降りたとして知らない土地で戻るバスを待つのは不安だった。降りてGrabでタクシーを呼んでも良かったが、もう少しだけ乗車し続けたら終点かも…と根拠のない願望にすがってそのまま乗り続けた。
車内に路線図はなく、停車場所を知らせるアナウンスはない。ドアの開閉を知らせるベトナム語の自動音声しか流れていない。バスは地元の人が生活するローカルなエリアを走っていく。この間、反対車線に走る56番のバスを何台も見かけた。乗車時は東に向かう56番ばかりだったのに、今はチョロンの方面に向かうバスがたくさん走っているのがなんだか悔しい。私が乗るべきだったのはそっちのバスだ。今すぐ下車して飛び乗りたい。けれどもやはり途中下車に不安があった私は、Googleマップを凝視しながら自分が今どこにいるのかを確認しつつ、いつ終点に着くかわからないバスでひたすら到着を待った。深夜便だから時間だけは沢山あるんだ、だから大丈夫。誰か大丈夫だと言ってほしい。
揺られること約2時間、バスはようやく終点のバスターミナルについた。バスターミナルというかほとんど車庫で、乗客は私しかいなかった。市バスというのでせいぜい長くて片道1時間くらいで繁華街の中を巡回するんだろうとタカを括っていたが、なんだかだいぶ郊外まで来てしまったようだ。
バスの運転手にホーチミンの繁華街に戻りたいと言うと、降りて別の車両に乗るよう促されたので一旦外に出てバスの準備ができるまで待った。外にいた別の運転手が、私を見てニヤニヤしている。この日本人は1人でここまで来て何やってんだろうな、という顔をしているように見えた。
今度こそチョロンの方面へ向かう56番のバスに乗り、来た道を戻るようにして郊外から繁華街に入っていく。このとき15時くらいだったので、少し時間を潰してから夕暮れのチョロンの街並みを撮影したら綺麗だろうなと思い、チョロンは夕方から行くことにした。一旦ホーチミンの中心地で降りて散策を再開。
サイゴン中央郵便局
ピンクの外観が可愛いタンディン教会
淡いグリーンを基調としたサイゴンセントラルモスク
フォーのお店
早めの夕食でフォーを食べた後、今度こそチョロンに向かった。バスに懲りたので 結局Grabでタクシーを呼び、初めからこうすれば良かったなと思いながら、だんだん日が落ちていくホーチミンの街をタクシーの窓から眺めた。
チョロンに到着。早速中華グッズを売るお店を発見し、その後お寺や街並みを見ながら歩いた。
赤いグッズが目を引く
中華っぽい雰囲気のお寺
チョロンの街並み
食堂のような店構え
年季の入った古い建物とベランダの植物。ベトナム語と漢字が入り混じったカラフルな看板。
歩きながら、私は香港に行ったときのことを思い出していた。チョロンにはあのような高層で緻密な集合住宅はないけれど、時間帯も相まってMONDO GROSSOのラビリンスを聴きたくなるような光景が広がっていた。やっぱりあのMVは私のアジア旅にかなり影響を及ぼしているような気がする。限られた日数の中でなんとか5都市を周遊しようと、無茶なスケジュールを立て強行突破してここまで来たけれど、最後に見た景色がチョロンで良かった。
東南アジア編はこれで完結。
次回は友人と韓国・ソウルへ行った様子を書き綴る。