2017 ODDLANDS Photo:Georgina Savage

オーストラリアを拠点に活動を続ける劇団、バック・トゥ・バック・シアターによる映像作品『ODDLANDS』と『SHADOW』が、10月8日から10月10日までの期間、伏見ミリオン座にて上映される。本上映は、国際芸術祭「あいち2022」のパフォーミングアーツのプログラムのひとつとして企画されたもの。

バック・トゥ・バック・シアターは、知的障害のある俳優を中心に30年以上活動を続ける劇団。2013年フェスティバル/トーキョー『ガネーシャVS.第三帝国』で初来日。2018年東京芸術劇場主催『スモール・メタル・オブジェクツ』で再来日。社会の闇の部分を鋭く照射する作品は世界的に高い評価を得ている。インクルーシブ・シアターの先駆けであり「息苦しい現代社会」でいかにしたたかに生きることが可能かを常に問い続ける稀有な創作集団が見せるフィクションの力は、私たちへの大きな投げかけとなる。

今回は、AIが社会をコントロールする近未来で、線量が高く、居住が放棄された土地に清掃員として派遣される2人に起きる数奇な運命を描いたSF的短編『ODDLANDS』と最新作『SHADOW』の2本を日本語字幕付きで上映。『SHADOW』は本邦初公開となる。作品を通し、「生とケア」「差別と被差別」「共生と疎外」といった今日的な問いを鋭く投げかける。さらに、劇団の中心人物であり、脚本＆監督のブルース・グラッドウィンらによるポスト・トークも併せて実施を予定している。

B2B_SHADOW  Photo:Jeff Busby