2018.08.25.Sat - | 名古屋シネマテーク(愛知|今池)
前作「魅力の人間」が第34回ぴあフィルムフェスティバルで準グランプリを受賞し、海外映画祭でも注目を集めた新鋭・二ノ宮隆太郎の劇場公開デビュー作『枝葉のこと』が、名古屋シネマテークにて8月25日から上映される。
郊外の自動車整備工場で働く隆太郎、27歳。仕事が終わると、先輩や後輩に誘われて近所の居酒屋やガールズバーに飲みに行く毎日。退屈した日常を飽きもなく繰り返している周囲の人間を見下し、常に苛立ちを隠せずにいる隆太郎は、人から疎まれ嫌われているが、本人自身もやり切れない気持ちを抱えていた。そんな彼にある日、幼馴染の裕佑から1本の電話が入る。裕佑の母・龍子はC型肝炎から発症した肝臓がんで余命数日に迫っていた。「うちの母ちゃんが会いたがっている」 6歳で母親を亡くし、幼少期に龍子に世話になっていた隆太郎は、7年前から彼女の病気を知っていたにも関わらず、一度も会いに行っていなかった。これは、龍子に会いに行くことを決めた隆太郎の人生の数日間の物語。
本作は、監督自身の実体験を基に作り上げた「私小説的」映画作品。常に何かに苛立ち、鬱屈とした日々を過ごす主人公・隆太郎は、監督自身が演じている。物語の舞台となっている横浜市二俣川も、監督が幼少期から過ごしてきた町であり、劇中に登場する実家や友人宅も実際の場所。事実とフィクションを巧みに織り交ぜ、監督自らが身も心も全て曝け出して創り出された本作は、郊外に生きる若者の行き場の無い暴力衝動、そして現代の家族像を鮮明に切り取り、力強い普遍性を獲得している。
2018年8月25日(土)~
『枝葉のこと』
公式HP:http://edahanokoto.com/
監督・脚本・編集:二ノ宮隆太郎
プロデューサー:鈴木徳至
出演:二ノ宮隆太郎、松本大樹、矢島康美、木村知貴、新井郁 ほか
2017年/114分/日本
(C)Kurinke
上映劇場:名古屋シネマテーク 愛知県名古屋市千種区今池1−6−13 今池スタービル2F
http://cineaste.jp/
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