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『草の響き』: 「そこのみにて光輝く」「きみの鳥はうたえる」などの原作で知られる夭逝の作家・佐藤泰志の同名小説を東出昌大主演で映画化。

2021.10.16.Sat - | 名古屋シネマテーク(愛知|今池)

 

北海道函館を舞台にした小説を書き続けた作家、佐藤泰志による同名小説を、斎藤久志監督がメガホンを取り映画化した『草の響き』が、10月16日から名古屋シネマテークにて上映される。

 

精神のバランスを崩し、妻の工藤純子と共に故郷の函館に帰ってきた工藤和雄は、医師に運動療法として毎日ランニングをするように指示される。医師の指示通り、和雄は仕事をしばらく休み、毎日同じ場所を走り始める。少しずつ距離を伸ばしていく和雄だが、走る以外は何もできず、家事をすることも、純子を気遣うこともできない。そんななか、彼は路上で出会った若者たちとふしぎな交流を持ち始めるが—。

 

心を病み、ランニングに没頭する和雄役を演じたのは、『寝ても覚めても』(18)以来三年ぶりの主演作となる東出昌大。常に危うい雰囲気を漂わせながら、走ることで徐々に再生していく男の変化を細やかな身体表現にて体現した。慣れない土地で不安に苛まれながらも夫を理解しようと努める妻・純子役は、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(21)『マイ・ダディ』(21)など出演作が続く、いま注目の奈緒。ふたりの俳優の繊細な演技によって、原作にはなかった夫婦の崩壊と再スタートというテーマが立ち上がった。その他、和雄に寄り添う友人役で大東駿介、精神科医役で室井滋らが出演。また、Kaya、林裕太、三根有葵ら若手俳優たちが和雄と交流する若者たちを演じ、みずみずしい存在感を放つ。

 

心を病んだ男の変化と、夫婦が再び向き合うまでの静かな道程——。何かを追い求めるように黙々と走り続ける男の姿を通して、死に引き寄せながらも懸命に生きようとする人間の生の輝きをまざまざと描きだす。

 

イベント情報

2021年10月16日(土)~
『草の響き』
公式HP:https://www.kusanohibiki.com/
監督:斎藤久志
原作:佐藤泰志
出演:東出昌大 、奈緒、大東駿介、Kaya、林裕太、三根有葵、利重剛 、クノ真季子、室井滋  他
2021年製作/116分/PG12/日本
配給:コピアポア・フィルム、函館シネマアイリス
©2021 HAKODATE CINEMA IRIS

上映館:名古屋シネマテーク(〒464-0850 愛知県名古屋市千種区今池1丁目6−13 スタービル 2F)
http://cineaste.jp/
問い合わせ:052-733-3959

posted by Y.KURODA

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