〜永遠の乙女心をくすぐる、少女の小部屋〜
Photo:Kazuhiro Tsushima(TONETONE PHOTOGRAPH)
Text:MU-CHAN
本山駅から歩いてすぐのビル地下1階にあり、目印はピンクの看板。架空の少女「LiLi」の部屋をイメージした店内には、ガーリー、ロマンティック、クラシカルをテーマにセレクトされた、洋服やアクセサリー、雑貨が散りばめられ、オーナー・西澤亜紀さん(写真中央)の“好き”が詰まっている。
――西澤さんが、お店をオープンした経緯は?
「本当に突発的です(笑)。結婚して主婦になったのを機に、何かしたいなー、やるなら今しかないなと思っていまして。カフェで働く案もありましたが、同時に物件も探しており、今の場所と出合ったんです。それで、『ここでお店をやりたい!』と熱が盛り上がり…。次の日の朝、寝ている旦那を起こし、『お店、やるから!』と宣言したら、彼も賛成してくれたので始めました」。
――もともと、ガーリーなテイストが好きだったんですか?
「はい。10年以上前に、当時担当だった美容師さんに緑区・鳴海の『Faline』を紹介してもらい、オーナー・BABYMARYさんの生み出すガーリーな世界観に衝撃を受けて。まさにカルチャーショックですね。変な汗出ましたもん(笑)。東京や大阪って、そういうカルチャーが発達していて、お店や作家さんも多いですし、最近では女の子たちで作るイベントも行われたりしますが、名古屋はそういうのが少ないですよね。なので、私がやろうと思ったきっかけにもなっています」。
――確かに、名古屋にはあんまりないかも…。女子好みで、お店にいると気分が上がりますね。
「ふふふ、ありがとうございます。取り扱っているのは、お店を始める前から好きだった『mimirazumuika』のアクセサリーや、『Cherish』のシュシュやバッグ、『utatane candle』のキャンドルなど、現在、15人の作家さんのアイテムです。ガーリーっていうと、ふわふわとかスワロフスキーきらきらっていうイメージを持つ人がいますが、そういうのは好きじゃない。女の子ってかわいいだけじゃなくて、トゲもあるし、激しい部分も暗い日もある。だから、全部ひっくるめて“ガーリー”ということで。アイテムのジャンルもいろいろで、典型的なリボンのバッグの横に、ロックっぽいバッジが並んでいたり…。淡いトーンのカラフルな商品が中心なので、まとめて勝手に“ソフィア・コッポラカラー”と呼んでいます(笑)」。
――セレクト基準はありますか?
「特にこれといった基準はないですが、全部、私のお気に入りのものです。イラストレーター・おおやまゆりこさんの作品は、女の子のイラストがメインですが、イラストレーションの中の女の子たちが身に付けるアクセサリーをイメージした『a cloudy dream』というブランドもあって、架空の世界が広がっていくのが面白いんです。あと、元アパレル出身の女性デザイナーが手掛ける『MAGALI』の洋服は、きちんとした縫製はもちろん、布屋さんに特注の布からオーダーするこだわりぶりで。そういうオリジナリティのあるものに惹かれますね。作家さんのアイテムは、まるで我が子を送り出すみたいに梱包も丁寧で、愛情が伝わってくるから、商品が届く時、いつもうれしくなります」。
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