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街中の小さなアート、壁を愛でる

名古屋渋ビル研究会 / 第3回 コラム _ Text:寺嶋梨里

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名古屋渋ビル研究会が送るコラム第3回。今回のテーマは壁。ふだん渋ビルを眺めながら歩いている時とは打って変わって、かなりミクロな視点で街を楽しみます。

街中に絵があふれている
そもそも私が壁を気にするようになったのは6年ほど前、杉浦貴美子さん(http://www.heuit.com/)という壁写真家の存在を知ってから。ひび割れやペンキの剥がれ、錆、凹凸。経年変化から現れたそれらの要素が、まるで抽象画のような美しい平面を構成していることを彼女の写真で知りました。「街中に絵があふれている」という言葉は杉浦さんの著書「壁の本」の帯から。壁を撮った写真がアートになるなんて、新しい発見でした。

壁ににじり寄ろう
絵のようなステキな壁は思いのほか小さなところにあります。たとえばいい感じにペンキが垂れたこの壁。
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じつは高架下のこんなところにあります。
見落とさないためにはかなりミクロな視点が必要です。徒歩じゃないと絶対無理ですよね。
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そんな感じでミクロの視点で切り取った壁写真たち。
wall

壁を持ち歩く
見れば見るほど、壁には奥深い魅力があることに気づきます。壁に魅了され、「壁を持ち歩く」というテーマで作家活動をされている方も。カバン作家のカガリユウスケさん(http://yusukekagari.com/)。彼は壁鑑賞歴10年以上のプロです。
ほら、壁がカバンになっていますよ。
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ああ、こんな感じで換気口から汚れが垂れている壁ある〜!再現のクオリティが高すぎます。
そしてカガリさんは2月9日まで、矢場町のフーリゴシェドで巡回展を開催しています。都市の片隅で見かける壁の質感、パーツを取り入れてカバンをより壁らしくつくりこみ、人とカバンが都市に同化し溶け込んでいく「都市型迷彩」がテーマ。

壁採取ワークショップやります
この個展の期間中に、壁採取ワークショップが開催されます。カガリさんに壁鑑賞のコツを教えてもらえますよ!壁が気になってきたあなた、ぜひ参加してみてください。(我々渋ビル研究会もちょこっとお手伝いします)
一眼レフなどの本気カメラじゃなくても、ケータイカメラでOK(ちなみにこのコラムの壁写真も全部iPhoneで撮ったもの)。しっかり写真に収めて、壁を持ち歩く快感を味わいましょう。

◎詳しくはLIVERARYの記事で。
https://liverary-mag.com/art/4586.html

ちなみにコチラ、2012年に行われた第1回ワークショップの様子。
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第1回 コラム   街に潜む、渋ビルの魅力(2013.10.31 UP)
第2回 コラム   渋ビル鑑賞入門。タイルを愛でる(2013.12.27 UP)


 

名古屋渋ビル研究会
寺嶋梨里と謡口志保による名古屋の渋いビルを愛でる会。
月一回程度、街歩きしながら2人の琴線に触れた渋ビルを褒めたり撮影したりする。
※「渋ビル」は基本的に2人の主観によるものです。
http://shibubuilding.blogspot.jp/

tera_PROFILE

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