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街に潜む、渋ビルの魅力

名古屋渋ビル研究会 / 第1回 コラム_Text:寺嶋梨里

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初めまして寺嶋梨里と申します。古い建物と渋いもの好きが高じて、大学時代の友人とともに
名古屋渋ビル研究会」というユニットをつくって、渋ビルを褒めたり撮影したりする活動しております。

渋ビルって何?

ところで渋ビルってなんぞ?と思われるでしょう。「渋ビル」とは、高度経済成長期(1950〜70年代)に建てられた、街中にありふれた地味なビルのうち、我々の琴線に触れたものをそう呼んでいます。あくまで主観的なものです。

たとえばこんなビル、街中で見たことありませんか?

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だいたい3〜7階建てくらいで、味わい深いタイルだったり、角丸だったり、昭和レトロな書体のサインだったり、現在の建築にはないデザインディテールがあちこちにちりばめられています。職人の手仕事がキラリと光って、なんとも味わい深いのです。

角丸(かどまる)が大流行

角が丸い近未来チックなデザインは、当時のグラフィックやプロダクトデザインで大流行していたのでしょう。この時代のビルにもたくさん見られるモチーフです。

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角丸のサッシは、スチールサッシからアルミサッシへの移行期に、もともと車両用にアルミサッシを製造していたメーカーが建築業界に参入したことで多用されたようです。
当時の建築雑誌には、こんな広告もありました。

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確かに電車の窓って今でも角丸です。
角丸以外にも渋ビルにはたくさんの鑑賞ポイントがあるので、今後ご紹介できたらと思います。

人知れず消える渋ビルを記録する

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地味だけどカワイイ渋ビルたちですが、古い有名建築とは違い、メディアで話題になったり保存運動が起こるわけでもありません。老朽化や耐震性の問題などで、人知れず解体されてしまうのです。なので、絶滅してしまう前にちゃんと褒めて写真に収めて、魅力をみんなと分かち合いたい・・・と思い、勢い余って「名古屋渋ビル手帖」なるリトルプレスを発行してしまいました。興味のある方は、ぜひご覧ください。

渋いものを発掘

LIVERARYでは渋ビル以外にも、名古屋の街に潜むどこかなつかしさ漂う渋いもの(渋駅、渋看板、渋店など)を発掘して紹介していきたいと思います。 ちょっと視点を変えることで、見慣れた名古屋の景色がもっと愛おしく映ると良いなぁと願っています。

つづく

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名古屋渋ビル研究会
寺嶋梨里と謡口志保による名古屋の渋いビルを愛でる会。
月一回程度、街歩きしながら2人の琴線に触れた渋ビルを褒めたり撮影したりする。
※「渋ビル」は基本的に2人の主観によるものです。

http://shibubuilding.blogspot.jp/

tera_PROFILE

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