Interview by YOSHITAKA KURODA(ON READING)
東山公園のbookshop&gallery ON READINGでは、定期的に様々なアーティスト、クリエイターが展示を開催しています。 このコーナーでは、そんな彼らをインタビュー。搬入中のざっくばらんな会話をお楽しみください。
今回は、繊細なタッチで、まるで増殖しているかのような作品を描くアーティスト、小原貴恵。8月にBNN新社から出版される「モノクロ絵の世界 -A Journey Through Monochrome Illustrations」にも取り上げられていて、今後の活躍にも要注目です。

_以前は本屋で働いてたんでしたっけ?
そうですね、小牧が地元なんですけど、そこで書店でバイトしてて。そのあと、今は無くなっちゃったんですけど、春日井のアムルって本屋で働いてました。
_本が好きだったんですか?
植物が好きで、特に図鑑とかは気になっちゃいますね。それで、アムルの後は、多治見の花屋で少し働いてました。結婚してすぐに辞めちゃったんですけど・・・。
_絵はいつごろから描きだしたんですか?
小さいころから絵を描くのが好きでしたね。通っていた保育園がのびのびとした教育をさせてて。お絵かきとかも、画用紙にいろんな色のクレヨンでばぁ~と塗って、一旦、その上を黒色で塗りつぶしたのを、上から削って描いたりとか。それでよく魚の絵とか描いてましたね。それがすごく楽しかった記憶があります。鶏とかアヒルとかもいたし、野菜も育てたり、木に登って本を読んだりしてて。今、思えばそれが原体験になってますね。小学校に上がってからも、植物の葉っぱとか観察して、葉脈とか細かく描いてたりしてました。
_じゃあ、好きなものは今とあまり変わってないんですね~。
そうなんです。中学~高校はバスケにはまって、高校もバスケの推薦で入って、寮生活だったんですけど、いつからか部屋にこもって絵ばっかり描くようになっちゃって。それで美大にいってみたいと思って、卒業してから予備校に通ったんですけど、デッサンの練習とか先生に途中で、こういうふうに描かないとって、手を加えられたりするんですけど、それが本当に嫌で(苦笑)。向いてないなって思ってすぐ辞めちゃいました。そのあと専門学校にもいったんですが、やっぱり同じで。もうこれは一人でやってくしかないなって思って、独学というか色々試しながら描いてましたね。

_今回の展示の作品は全部えんぴつで描いてるんですよね?
そうですね、8H~8Bまで使ってます。
_へぇ~、そんなに種類あるんですね!
これで、微妙な濃紺とかグラデーションをつけてて。
_2年前にここで初めて展示をしたときよりも、作品の強度がグッとあがったと思います。
あのときは、自分自身がイラストレーターとしてやっていくのか、アーティストというか画家としてやっていくのか迷っていたこともあって。観る人を意識していたというか。イラストっぽい部分も残してたんですけど、今回は、もうそういうのをやめて、自分の思うままに描こうと思いました。最初っから何を描こうとか決めずに、描きはじめの位置だけ決めて、そこから嘘が無いようにというか。余分なことが入り込まないように集中して少しずつ描いていく感じで。一時期、何を描くかを考え過ぎて、本当に何も描けなくなっちゃったときがあって。でも描きたいっていう衝動だけ募ってくので、それならばそれに任せてみようかと。

_作品を観ていると、それが葉っぱのようだったり、森や山のようだったり、岩だったり、水が流れているようだったりとか、様々なものが見えては消えていく感覚になるんですけど、描いているときは何かしらのイメージが頭に浮かんだりしてるんですか?
具体的ってわけでもないですけど、植物が伸びていくイメージというか映像が頭に浮かんでいる感じですね。祖父母の家が岐阜県の郡上なんですけど、そこの自然が大好きで。行くと、ずっと森とか山を眺めていますね。そういうところで感じられるパワーみたいなものが、自分の作品の拠りどころになっていると思います。
_作品の完成は、描いてて、ここだっていう瞬間があるんですか?できたっていう感触というか。
ありますね。
_その感覚がくるまでひたすら描き続けるって感じですか?
そうです、そうです。なかなかその瞬間が来ないときもあって、どうしよう、まだかまだかって。でもしばらく描き続けているとやっぱりピタッとくる瞬間があって。はぁ~、ほっとした(笑)ってなります。
_めちゃくちゃ細かく描かれてるんですけど、常に俯瞰して全体をみながら作っていってるんですね。今後もどのように小原さんの絵が変化してくか楽しみです。
もっともっと大きい作品に挑戦してみたいですね。何メートルもあるような作品を描いてみたいです。
7月29日(水)~8月10日(月)
小原貴恵 個展 『GROWING』
会場:ON READING 名古屋市千種区東山通5-19 カメダビル2A
営業時間:12:00~20:00
定休日:火曜日
問:052-789-0855
http://onreading.jp/
小原貴恵 Ohara Kie
個展:2013年3月『おくのおくのきおくから』(ON READING)
作品集:『memories』self publishing / 2013年
http://oharakie.tumblr.com/
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