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『クラム』: アメリカのアンダーグラウンド・コミックを代表する漫画家、イラストレーターであるロバート・クラムの赤裸々なドキュメンタリー。

2022.04.09.Sat - 04.22.Fri | 名古屋シネマテーク(愛知|今池)

 

強烈なトラウマを抱え、破壊的⾵刺を描き続ける漫画家ロバート・クラムと家族を追った、⾚裸々なドキュメンタリー作品『クラム』が4月9日から、名古屋シネマテークにて上映される。

カウンターカルチャーを象徴するキャラクター「フリッツ・ザ・キャット」、「ミスター・ナチュラル」を⽣みだし、またジャニス・ジョプリンのアルバム「チープ・スリル」のジャケットを⼿掛けるなど、60年代後半のアメリカにあって⼀躍脚光を浴びる存在となったロバート・クラム。本作は、過激で⾟辣、ときに性的なオブセッションをあらわにしたコミックを描き続けたクラムにカメラを向けたドキュメンタリーである。戦前のブルースへの偏愛、ともに精神を病んでいる兄チャールズ・弟マクソンからの影響、LSD の使⽤、⼥性に対する過度な恐怖⼼と特異な性的嗜好など、そのコミックに劣らず異例ずくめの⼈物像と彼を⽣み出した家庭環境、⾃由の国アメリカのダークサイドが映し出される。

監督は、クラムとともにストリングス・バンド「チープ・スーツ・セレネーダーズ」で活動し、のちにアメリカの⼈気コミック作家ダニエル・クロウズ原作の『ゴーストワールド』(2001)を撮ったテリー・ツワイゴフ。1995年にはサンダンス映画祭グランプリ(ドキュメンタリー部⾨)、全⽶監督協会賞等数々の映画賞を受賞。また、アメリカの映画批評サイト〈ロッテントマト〉では95%、オンラインデータベース〈IMDb〉でもスコア8.0 と⾼い評価を得ている。⽇本では1996年以来、約25年ぶりの公開となる。

本作『クラム』にある正気と狂気を⾏き来する滑稽な淀みは、善と悪が瞬時に⾊分けされる世界を⽣きる私たちに、別の地平を⽰唆してくれるに違いない。

 

イベント情報

2022年4月9日(土)~
『クラム』』
公式HP:https://crumb2022.com/
監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ロバート・クラム、チャールズ・クラム、マクソン・クラム、アリーン・コミンスキー
1994年|アメリカ|カラー|スタンダード|モノラル|120分
©1994 Crumb PartnersⅠALL RIGHTS RESERVED

上映館:名古屋シネマテーク(〒464-0850 愛知県名古屋市千種区今池1丁目6−13 スタービル 2F)
http://cineaste.jp/
問い合わせ:052-733-3959

posted by Y.KURODA

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