2022.08.06.Sat - 08.07.Sun | 愛知芸術文化センター/愛知県芸術劇場(愛知|栄)
7月30日(土)〜10月10日(月)の期間開催される、国際芸術祭「あいち2022」がついに開幕。
愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)の4エリアを舞台に、現代美術、パフォーミングアーツ、さらにはラーニング・プログラムなどジャンルも地域も横断し、多数のアーティストが参加する国内最大規模の国際芸術祭の一つだ。
中でも今年のテーマとなっている「STILL ALIVE」ヘの応答として、「言葉と記号による芸術表現を再考するプログラム」に挑戦する二組のアーティスト、塩⾒允枝⼦と足立智美に注目したい。彼(彼女)らは、いずれも従来の「パフォーミングアーツ」と「現代美術」のカテゴリーどちらの属性も持ち、今回は「パフォーミングアーツ」と「現代美術」の2つのジャンルで作品発表をそれぞれに行う。
写真提供:野営地
フルクサスやグループ・⾳楽での活動で知られる塩⾒允枝⼦によるパフォーマンス作品『〜⾳と詞と⾏為の時空〜』[A]「詞と概念を演奏する」、[B]「ピアノ×パフォーマンス」が、8⽉6⽇(⼟)に愛知県芸術劇場 大リハーサル室にて上演される。
このA・Bの2つのプログラムは、1966 年から2022 年までの旧作〜新作までの作品の中から、芸術祭のテーマに合わせ「詞」、「ピアノ」をキーワードに塩⾒⾃らが構成したもの。
Photo: 前澤秀登 提供:東京都現代美術館
また、愛知県芸術文化センター10Fにて、塩⾒允枝⼦がこれまで複数発表してきた著書の中から「スペイシャル・ポエム」(1965-75 年)シリーズに関する出版物や、新作『スペイシャル・ポエム:移動のイヴェント』(2022年版)の展⽰も行われる。
塩見允枝子《スペイシャル・ポエム全集/本》 1976
8⽉7⽇(⽇)には、⾜⽴智美『⾳響詩ソロ・パフォーマンス』が愛知県芸術劇場 ⼤リハーサル室にて上演される。
⾜⽴智美は、パフォーマー/作曲家、楽器製作者、視覚芸術家……とさまざまな肩書きを持つアーティスト。自身の声とエレクトロニクスによる作品、即興演奏、現代音楽作品の上演から、サイト・スペシフィックな作曲、器楽作品、技術を持たない人々のための合唱曲などを世界各地で披露してきた。
中でも、「実験的な⾳楽と詩が出会う、現代芸術の重要な領域」として位置づけられている「⾳響詩」というジャンルでは、国内唯⼀の実演家だという。国内外から支持を得るユニーク且つエネルギッシュな⾜⽴智美の音楽表現を間近で体感できる、貴重な機会となるはずだ。
Courtesy of the artist
愛知芸術文化センター10Fでは、⾳響、映像、ホログラム、3D プリント技術などを駆使しながら、文字を見る、読む、聴く、触る、といった行為が絡み合う空間作品を展開する。
足立智美《立体印刷されたテキスト》 2017
塩見允枝子、足立智美によるパフォーマンスや展示を通じて、身体表現や五感で体験する現代アートの楽しみ方に改めて触れてみてはいかがだろうか。
2022年8⽉6⽇(⼟)
塩⾒允枝⼦パフォーマンス作品『〜⾳と詞と⾏為の時空〜』
[A]「詞と概念を演奏する」
[B]「ピアノ×パフォーマンス」
会場:愛知県芸術劇場 ⼤リハーサル室
時間:10:30[A] / 12:00[B] /15:00[A] / 16:30[B]
料金:一般¥2,000 / U25 各¥1,500/2演⽬セット券¥3,000
2022年8⽉7⽇(⽇)
⾜⽴智美 『⾳響詩ソロ・パフォーマンス』
会場:愛知県芸術劇場 ⼤リハーサル室
時間:14:00 / 18:00
料金:一般¥2,000 / U25¥1,500
詳細:https://aichitriennale.jp/tickets/pa.html
塩見 允枝子
1961年東京藝術大学楽理科卒業。在学中より級友達と「グループ・音楽」を結成し、 テープ音楽の制作や即興演奏を行う。1964年渡米し、フルクサスの活動に参加。1965年 スペイシャル・ポエムのシリーズを開始。帰国後は、イヴェントをパフォーマンス・アートとして も発展させる。1970年大阪へ移住。1990年ヴェネチアのフルクサス・フェスティバルに 参加したことから、国内外での多数のフルクサスの企画に携わるようになる。1990年代に は電子テクノロジーに興味を持ち、パフォーマンスに取り入れる。以後、音楽やパフォーマ ンス作品の作曲、視覚作品の制作など、活動は多岐にわたる。2014年より京都市立芸術 大学・芸術資源研究センター特別招聘研究員。 今回は、1966年から2022年(新作)までのイヴェント作品から、塩見自身が芸術祭の テーマに合わせて上演作品を選び、「詞と概念を演奏する」、及び「ピアノ×パフォーマ ンス」の2プログラムを上演する。
2014 「フルクサス・イン・ジャパン 2014」東京都現代美術館、東京
2013 「塩見允枝子とフルクサス」国立国際美術館、大阪
2001 「フルクサス裁判」国立国際美術館、大阪
1995 個展「フルクサス・バランス&バランス・ポエム」J&Jドンギュイ画廊、パリ(フランス)
1994『フルクサス・メディア・オペラ』ジーベックホール、神戸
1990 フルクサス・フェスティバル、ヴェネツィア(イタリア)
足立智美
パフォーマー/作曲家、音響詩人、楽器製作者、視覚芸術家。その多彩なスタイルで 知られ、自身の声とエレクトロニクスによる作品、音響詩、即興演奏、現代音楽作品の上 演から、サイト・スペシフィックな作曲、器楽作品、技術を持たない人々のための合唱曲な どを、テート・モダン(ロンドン、英国)、ハンブルガー・バーンホフ美術館(ベルリン、ドイツ)、 ポンピドゥー・センター(パリ、フランス)、ベルリン・ポエジー・フェスティバル(ドイツ)など 世界各地で発表している。その作品には自作のインターフェイスから、人工知能、脳波、 人工衛星、ツイッター、骨折、超常現象までもが用いられる。 今回は、ジョン・ケージが晩年に取り組んだ『ユーロペラ3&4』を演出する。また音響詩を はじめとするソロ・パフォーマンスを行う。
2021 オペラ『ロミオがジュリエット』文化庁芸術祭、音楽部門大賞受賞(関西参加公演の部)
2019 アルス・エレクトロニカ、リンツ(オーストリア)、優秀賞受賞
2012 DAADベルリン芸術家プログラム招聘
2009 ACCの招聘によりニューヨーク滞在
2007 『 ユーロペラ5』(日本初演)演出、サントリーサマーフェスティバル、東京
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