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【SPECIAL INTERVIEW】京都発パンクバンドodd eyesがレコ発名古屋編で今池ハックフィンに登場!渦中に居続ける男、Vo.カベヤシュウトを直撃取材。

2015.03.01.Sun | HUCK FINN(今池)

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「最近、かっこいいバンドって何かいる?」というライブハウス界隈でのよくある質問の答えにおそらく頻繁にその名前が出てくるであろう、京都のインディーバンドodd eyes(実際、BRUTUSのカルチャー特集内で、盛り上がりをみせる現在の京都バンドシーンの核として紹介されていたりもする)

彼らの魅力は、パンク/ハードコアにおさまりきらないその情報量と、むしろそこからどこまで踏み出せるかを試すかのような自由なアイデアと周りを圧倒する跳躍力なのではないだろうか。(つまり、彼らのそのスタンスこそがパンクなのかもしれないが)

2月頭に新作7inch『A love supreme for our brilliant town』をSummerOfFanからリリースしたばかりのodd eyes。3月1日(日)には、今池ハックフィンにて彼らのリリースパーティーが開催される。(詳細は最下部)

頭をかきむしるようなポージングから、怒号のような声、そして、攻撃的なアクションで観客をはねのけ確信犯的に暴れ狂う、Vo.カベヤシュウトの単独インタビューを敢行。なお、筆者とは親しい間柄にあるものの、インタビューテキストはあくまで他人行儀にメールでのやりとりにさせてもらった。情報過多な彼らしい応答を読み取れば、odd eyesの魅力/狂気が少しだけ伝わるのではないか。

Interview & Edit & Photo by Takatoshi Takebe [THISIS(NOT)MAGAZINE, LIVERARY]


——ご自身の自己紹介と、バンドのメンバー紹介から、簡単にお願いします。

僕は1991年生まれで愛知県出身です。名前がカタカナ表記なのはクボタタケシ氏の真似です。

ギターは岡村基紀といいます。僕の二つ上で1989年生まれです。兵庫県出身です。岡村くんは頭がおかしくて、真っすぐな人だと思います。家のCDの積み方にこだわりを感じます。量もすごくて、一番下のヤツきけないだろってくらい積まれてます。奇声を発したり突拍子もない行動をとるのが好きみたいなんですが、そういう行動は無視するようにしてます。

ドラムは小田昌和といいます。僕の一つ上だけど早生まれなので1991年生まれです。兵庫県出身です。なんかとくにいうことないのが小田 って感じです。よく2人で飲みます。コトバを、せやなー。/なー。/確かに。/の3つ くらいしか使わないので、その3つしか知らないんだろうなと思ってます。あと寝坊ばっかりする。

ベースは金指怜祐といいます。通称きんちゃん。僕の一つ上の1990年生まれです。愛知県出身です。圧倒的なまでに頭おかしい。きんちゃんのブラフマンのトシロウの真似と、おしりかじり虫という替え歌は是非たくさんの人に見てもらいたいです。自分にやばいくらい没頭出来るのがすごいなって思ってます。

あとはいなくなった人が沢山います。


—―「lessthanTV」から出した前作アルバムからしばらくぶりの作品ですが、今作は、どういう内容なんでしょうか?

自分たちのコミュティは皆同じではなく一人ずつ違うわけで、それを同列に一つ の線で結びたかったんです。街、居場所は自分たちで作る、それは輝いてるのかもしれない。他人にとってのゴミも輝いてるようにしたかった。ようは、シムシティみたいなものかもしれない。自らで配置することが大事なんです。

前作2012年リリースの『thinking ongaku union local 075』と、今作『A love supreme for our brilliant town』
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――作品を比較するとすれば、どのような変化があったのでしょうか?

だから、自らで街を配置してみたのが今回の7inch。前のアルバムの時は、まだ街に疑いを持ってなかったし、街をそこまで信じてなかった、あれはもっと距離がないと思ってます。今回は自分と街の距離を測るみたいなとこもあります。大事なのは街は都市ではないんですよ。都市は結果、街は経過なので、全くの別モノです。だからこれは今までのodd eyesでどう過ごしてきたかを一つのレコードにおさめてみたんです。破綻しているように思えるかもしれないけど、それはそう過ごしてきたんだから、そうなってしまっただけで。友達がいて、場所があって、方法があって、時間があって、それらを巻き込みながら進んでいくんですけど、交わったりせず、別のままでいい。そんな内容です。

—―あまり好きではないと思うんですが、あえて全曲解説をお願いしてみていいですか?

クーリングオフ・ファックオフ:
この曲は元々全然違う曲調と歌詞でそれをレコーディングしたら全然良くなかったので作り直した曲です。自分たちなりのど真ん中のハードコア・パンクをやろうとおもって頑張りました。内容は2012年2~3月頃のBOOK OFF三条京阪店への追憶です。その時の品揃えが本当に凄まじかったんです。500円コーナーにK、DISCHORD、STONES THROW、TOUCH AND GO、SST、DRAG CITYなどから、ノイズ、フリージャズ、電子音楽ののヤバいやつまで本当に大量にあって、冗談じゃなく、毎日行ってました。その時の感覚の話です。でも今はその頃は興味あった上で挙げたようなものに興味がまったくないです。


オープニング・トーク:

この曲は、きんちゃんが呂律も回らないしフラフラでクソヤバい状態で練習に来た時があって、当時きんちゃんは持病があったので(現在は完治)、心配で「病院行った方がいいんじゃない?」とか「薬持ってきた?」とか訪ねても焦点が定まらない目で何も答えずに、奇声発しながらベースを爆弾(ばくび)きしてて、これは本当にまずいんじゃないか?どうしようと思って、小田と岡村の方に目を向けても二人とも素知らぬ感じで楽器鳴らして て、うおーマジかってなって、きんちゃんは相変わらず奇声あげてて、そしたら岡村がなんか曲やろーとかいって曲をやりだして、なんとか曲についてこうと必死にベースを弾くきんちゃんをみてたら、感極まってきて、きんちゃん、病気の症状でてるのに練習を必死でやろうとしてすごいな。かっこ良すぎるよ。ありがとう!やっぱりこのメンバーは最高だ!頑張ろう!って自分がエモーショナルの向こう側にいってしまって、その勢いで「みんな!なんか曲つくろう!」って言ったら、きんちゃんがオープニング・トークのベースリフを弾き始めて、それにみんなで合わせていったら出来た曲です。そして、その後スタジオ終わって、きんちゃんに「もう大丈夫?」ってきいたら、友達とクソほど飲んどったからめちゃ酔っぱらってたわ!と爆笑しながら言われて、は?って思って小田の方みたら、そりゃそれしか考えれんやろ、みたいな表情をしていて、一人で盛り上がってたのが恥ずかしくなって、やっぱり本当にクソみたいなバンドだなって思い直しました。オープニング・トークのフレーズはずっと温めてたものを酔った勢いで出してしまったと言ってました。こういう曲はもう二度と作れなさそうなので、個人的にめちゃくちゃ気に入ってる曲でもあります。


パークタイム:

この曲はodd eyesの方法と場所と思考と感覚についての曲かもしれないです。ある地点から、別のあらかじめ決められた地点に横断するのではなく、自らの踏み跡によってマッピングしていくことが街を創造していくってイメージです。


Music From Rucksuck:

この曲は岡村君が「ツェッペリン!」って言って持ってきた曲ですね。タイトルも岡村くんがつけました。多分、岡村君がいつもダサいリュックサックを背負ってるところから来てるんでしょう。いいタイトルです。個人的にはBUTTHOLE SURFERSもちょい入ってるなーって思ってます。気のせいぐらいの量が。


MY FOOD YOUR COAT:

イメージのディスカッションは岡村君としましたが、岡村君が一人でほとんどすべて作った曲です。ゲストのアレンジに関しても岡村君がけっこう決めていたと思います。正直にいって、ハードコア・パンクよりもこういう曲の方が作るの得意です。そしてゲストの御三方によって、より内側に入れる霧のようなものになったと思います。チルもクソもないですね。ゲストは、VIDEOTAPEMUSICにはやってほしいっていうのははじめから決めてて、他のお二方は、楽器が先行して、フルートとスチール・ギターを入れたいって明確にあったので、ビデオさんと一緒にやってもらうし、ビデオさんと近しい人がいいなって思って、高城さん(cero)とベーパナさんにお願いしました。皆さん快諾してくれて嬉しかったで す。この場でも改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。一言で言えば、アーサー・ラッセルとボブ・トリンブルとThe Sortsを合わせてインストにしたって感じですかね。


Clumsy Language:

なんかギリギリになりそう。この曲があるかないかでは全然違いますね。(楽曲に参加している)Madeggは友達。

—では、最後に、出身が名古屋ってことで聞いておきたいんですが、好きなところや思い出深い場所はありますか?

名古屋で好きな所は港の工業地帯です。夜中にいくと誰も人がいなくて、機械だけが生きてるって感じなのがカッコいいからです。あとは道が広いから、他人にあたらなくて、ガンガン進むバカが多いとこも好きです。思い出深い場所は浅間町にあるコレクティヴハウスですね。浪人の時に300日ぐらい居たので。

contact Gonzoとodd eyesのコラボライブ映像。(2014年、京都ボロフェスタにて)

 

さて、おまけの質問コーナーです。今回は、oddeyesのファンの方々からさまざまな質問を集めてきました。すべてお答え下さい。

――1番好きな映画を教えてください(てんしんくん/ジョセフ・アルフ・ポルカ)

今はロウ・イエの「スプリング・フィーバー」です。

――レコーディングの時期に、よく聞いた音源とかありますか?(マツバラ/MILK)

ちょっと質問の趣旨とは違うかもしれないですが、今回の音源に影響うけた作品を2枚あげておきます。
Sandro Perri – Impossible Spaces
DEATH – For the Whole World to See

――好きな「みんなのうた」か「童謡」を教えてほしいです!(島なぎさ/小鳥美術館)

みんなのうたとかうさんくさいからナシです。

――セックスピストルズは好きですか?(長州ちから/十代暴動社、ローディーウルフ)

かっけえっす。

――イアン・マッケイと楽屋で2人になってしまいました。どうしますか?(JxJx/YOUR SONG IS GOOD)

楽屋って言い方に強い感じがしますね。楽屋があるところ、ライブハウスでイアンがライブやることはもうなさそうので、このもしも〜が実現することなさそうです。なので、その状況になっただけで頭真っ白になって満足です。どうもこうもしません。ただ静かに黙ってるのみ。

――名古屋を飛び出してよかっ たことと、今後やりたいことは何ですか?教えて下さい。(五味秀明/THE ACT WE ACT)

「飛び出して」ってそんなに勢いついてたかな。。。今後やりたいことは今やってることをそのまま続けることですかね。それと生活と音楽の関わりとか言うのはなんか違うかなって思ってます。

――初めて買った音源とその理由を教えて下さい。あと、九州でのライブの予定はありますか?(フクイカズトモ/SIKASIKA)

変態なので初めて買った音源はディスヒートの1stです!九州でのライブ予定はないです!

――まんがオールタイムベストを教えて下さい(石田暉/yep)

ナニワトモアレ、将太の寿司、こち亀の3つです。

――今回の楽曲で×××にグッとくるところを教えて下さい(ツチヤチカら/6EYES)

知りません。

――好きなファミレスについて教えて下さい。(構成員A/SummerOfFan)

デニーズが好きです。何かありそうな気がするから。

――最近食べたものなかで、これは!て思ったものがあればエピソード教えてください。ライブ中に考えてることもついでに教えてください。(波多野公士/V/ACATION、SUPERDUMB、lessthanTV)

友達の家で食べたスパムおにぎりが衝撃でした。味も見た目もとにかくチープで美味しいんだけ どよく分からなくて、食べ物のコアってこれなんだろうなって思いました。
ライブ中に考えてるのはとにかく考えないようにしようってことです。なんか相反するように思考するのが好きなのかもしれないです。

――入院したら、お見舞いは何がいいですか?(岡村基紀/odd eyes)

こち亀。

 

――以上です。インタビューに参加下さった、皆様ありがとうございました。

―――

なお、冒頭にも触れた通り、3月1日(日)今池HUCKFINNにて、odd eyesと東京のバンド・思い出野郎AチームのWリリースパーティーが開催される。詳細は下記参照。

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イベント情報

2015年3月1日(日)
Summer Of Fan with WEEKEND SOUL PICNIC

《odd eyes × 思い出野郎Aチーム ダブルリリースパーティー》

会場:今池HUCKFINN
開場17:30 / 開演18:00 
前売2,300円 / 当日2,800円 (共に+1Drink)
出演:
odd eyes
思い出野郎Aチーム
VIDEOTAPEMUSIC
のうしんとう
小鳥美術館

予約メール:summeroffan@gmail.com
詳細はコチラ

 

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odd eyes

2010-2011年に結成。カセット作って、メンバー変わって、カセット作って、メンバー変わってカセット作って、メンバー変わって2012/10/10 Less Than TVからアルバムを出して、メンバー減りました。ポーズがリアリティ。http://yesoddeyes.blogspot.jp

posted by LIVERARY

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