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糸りとり 第22回|FLANGER/maki

_shi_ri_to_ri_ by なるじあき

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しりとりと読みます。日頃、糸を使ったり使わなかったりするアーティストの方々に、「糸」を使った作品を制作してもらい、作品タイトルを「しりとり」でリレーしていくという、ゆるカッコEコーナーです。

 

第22回目のゲスト作家は、FLANGERデザイナーのmakiさん。
糸りとり題字でお馴染みの遠山 敦さんの案内で伺った、神戸のspacemoth/fripier ZOETROPEさん。お店
ブログで一目惚れしてたFLANGERワンピースに出会う→似合う→連れて帰る。遠山さんが繋げてくれたmakiさんとのご縁に感謝。
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「う」➡『噓』

flanger1

気の向くままの形

あなたならどう使いますか?

 

flanger2

「噓をつくな」
ドキッとした人、バレてますよ。

flanger3

キルトスカートに重ねる
伝統に自由を

 

 

 

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makiさんに質問しました。

 

なるじ:
タイトルを「噓」にしたのはどうしてですか?意味深な言葉ですよね。

 

maki:
「う」で思いつくものをいくつか並べてみて、そこから「噓」をチョイスしました。使い方次第で、全く別の顔を持つワードで面白いかなと。解釈も色々できそうです。

 

なるじ:
顔半分の男性の表情と台詞が、ドキッとしますね。イメージが先に浮かんで作っていったんですか?

 

maki:
たまたま”Don’t tell a lie”という文章のモチーフが手元にあって、それは使うつもりでスタートしました。あとは気の向くままに手を動かしてたら、こうなりました。顔半分にドキッとして頂けたなら私的には成功ですね(笑)
 

なるじ:
今回の作品、タペストリー的に壁に飾るのも素敵ですが、makiさんなら、どう使いますか?私は、上側真っ直ぐなのでロングタイトスカートかキルトスカートのウエストサイドに重ねて着けたら格好良いなーと。

maki:
わーナルジさん!私も同じようなこと考えてました。用途不明な作品が出来上がって(笑)「これ、何だろう…どんな使い方出来るかな?」と考えてて、上側に紐通せるので、ベルト風にウエストを飾るのも良さそう!と。そうやってスタイリングで遊ぶ感覚、すごく好きなんです。

 

なるじ:
わーわー!同じ感覚で嬉しいです。
今回の作品も含め、古着をモチーフにしたアートワークを始めたのはいつ頃、どんなきっかけですか?

maki:
始めたのは9年ほど前。もともと古着が大好きでよく着てたんですが、着ているうちに汚れたり穴が開いたり、着られなくなる時が来ますよね。好きな布地や、柄が可愛い部分を捨てるのが忍びなくて、その部分を切り抜いて取って置いてて、そういう端切れが沢山貯まってきたので、それを使って小さなバッグを作ってみたのが最初。そこから洋服に発展していきました。

 

なるじ:
服を作ることの他に、音楽を作ることもされてますが、それぞれの魅力は何でしょう?続けている理由は何ですか?


maki:
音楽、洋服は大好きですが、どちらも「作ること」について強い意志を持って始めたことでは無いんです。ひょんな事からたまたまやってみた事が、気がついたらこうして続いています。人生って不思議…です。(笑)
根底に「好き」という気持ちが強くあって、それが不思議な縁で「作る」という事に結びついているような感覚です。
FLANGER(服)もIKEBANA(音楽)も、気持ちの面では向き合い方は一緒です。ただ、FLANGERは一人での制作ですが、IKEBANAはバンドメンバーの意見や感覚がミックスされる分、別の面白さがあります。続けているのは「好きだから」に尽きますね。

なるじ:
案外シンプルな理由だったりしますよね。私は何度もやり直しができる糸編みが性格に合ってるからだったりします。
makiさんは小さい頃、どんな子供でしたか?好きな遊びとか。

 

maki:
どちらかと言えば、静かな方だったかな。通っていた小学校が合唱に力入れてたので、合唱は大好きでした。

 

なるじ:
私も音楽の授業は好きでした。良く聞いてる音楽は何ですか?

 

maki:
好きなのは、my bloody valentine、cocteau twins、the smiths。syd barrettも大好きです。

 

なるじ:
影響を受けた人物、作品、本などありますか?

 

maki:
影響を受けたのは、若い頃の一年間のロンドン生活です。高校生でイギリスの音楽が好きになり、ロンドンに行きたい!と、強く思うようになって、短大卒業後、2年間バイトで貯めてロンドンに行きました。マーケットに通うようになって、そこで古着の魅力に取り憑かれました。以来ずっと、古着に夢中なんです。
向こうの人達は、良くも悪くも周りの目なんかいちいち気にしないんです。ある日バスに乗ってたら、途中の停留所で、小花柄のワンピースにフルフェイスのヘルメット、サッカーのスパイクシューズ!という出で立ちのお婆さんが乗ってきたんです。私は目が釘付けでしたが、他の人達は見向きもせず、すんなり受け入れていて、自由だなぁ〜〜と。
大晦日に警備中のお巡りさんが平然とナンパしてきたり、地下鉄アナウンスで、車掌さんの声の「ピンポンパンポーン!」が聞こえてきて車内は大爆笑とか!(笑) そういうウィットに富んだ自由な感覚に、すごく刺激を受けました。”何かに縛られず自分らしく生きたい”と自然に思うようになっていった気がします。

 

なるじ:
映画のワンシーンみたいな日常が繰り広がってますねぇ(笑)これ同じ感じで日本であっても受け止め方違うだろうなぁ。
では、今気になってる人、こと、今後やってみたいことはありますか?

 

maki:
ナルジアキさんが気になっています(笑)
私はインターネットで情報を得る生活を送っていないので、ナルジさんの作品もちゃんと見たことがなく…(すみません!)これまでのメールでのやり取りから、きっとお洒落が大好きでチャーミングな方なんだろうなーと、想像を膨らませておりまして。そんなナルジさんが作る作品ってどんなのなんだろー?と興味津々です!

 

なるじ:
なななな何と!?嬉しい~~!!会ったらきっと夢壊れて白目必至です…(笑)それ覚悟で来月会いに行きますよ~!!

 

 

 

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次回は「そ」 
佐藤 紀子さんへ、バトンタ〜ッチ!!!
!!!

 

これまでの糸りとり

第1回「あ」➡『赤い輪っか』成地 亜紀(2013.11.05 UP)
第2回「か」➡『風立ちぬ』遠山 敦(2013.12.01 UP)
第3回「ぬ」➡『ヌクアロファ』TMTM/Tomoe Miyazaki(2013.12.28 UP)

第4回「あ」➡『あたらしい家』松尾ミユキ(2014.2.2 UP)
第5回「え」➡『えびでたいをつる』田口美早紀(2014.3.4 UP)
第6回「る」➡『ルウェンゾリの山男』wassa(2014.4.7 UP)
第7回「こ」➡『コイル』都筑 晶絵(2014.4.29 UP)
第8回「る」➡『留守の部屋』Nobue Miyazaki(2014.6.5 UP)
第9回「や」➡『やみよやまねこやすみの国』鈴木 いづみ(2014.7.5 UP)
第10回「に」➡『二期作』塩川 いづみ(2014.8.3 UP)
第11回「く」➡『鯨のランプ』nakaban(2014.9.6 UP)
第12回「ぷ」➡『プレイバック』山口 洋佑(2014.10.3 UP)
第13回「く」➡『空中分解』狩野 岳朗(2014.11.4 UP)
第14回「い」➡『意図的な神の意思』村橋 貴博(2014.12.4 UP)
第15回「し」➡『short short show』fancomi(2015.2.3 UP)
第16回「う」➡『』藤田 道子(2015.3.12 UP)
第17回「み」➡『水揚げされた切り身』松井 一平(2015.4.18 UP)
第18回「み」➡『ミンティ』前田 ひさえ(2015.6.5 UP)
第19回「い」➡『いつもの』井本 幸太郎(2015.8.2 UP)
第20回「の」➡『野武士』大橋 裕之(2015.9.1 UP)
第21回「し」➡『親友』片岡 メリヤス(2015.10.1 UP)

PROFILE

flanger_logo

FLANGER
maki による、古着をモチーフにしたアートワークプロジェクト。
縁あって彼女の手元に届いた古着たちは、自由なデザインによって、新たな生命を吹き込まれる。
作品は、すべて手縫いで仕上げられる完全一点物。
自身はバンド IKEBANA にも在籍。
その為か、音楽との関わりから生まれる作品も多く、
コーネリアス、バッファロードーター、ボノボ、Kiiiiiii などのステージ衣装も手がけている。

https://twitter.com/_FLANGER_
http://ikebanasound.tumblr.com

<お知らせ>
●12/4(金)〜12/10(木) 会期中無休
13:00 – 20:00 ※4日は15時開店、10日は19時閉店
FLANGER + BLOND ”attic tapes”
「ドアの向こうには、誰かの記憶の屋根裏部屋が…」

今年6月に東京で開催したFLANGERとBLONDによる”to here sounds”展を
神戸spacemoth 4F、Daphnis et le coconにて期間限定ショップとして開きます。
FLANGERの洋服・小物・BLONDの家具を中心に、雑貨・本・レコード等も販売致します。
皆様のご来店お待ちしております。 店主 maki

BLOND
makiと青柳亮(HORA AUDIO)による家具リメイクプロジェクト。
新しい物を作ることは、新しい音を聴くということ。
物の音(もののね)に感覚をそばだててみる。
そこに存在する物たちはその姿かたちを変え、唯一無二の音を鳴らし始める。
blondbnold.blogspot.jp

Daphnis et le cocon / spacemoth
神戸市中央区栄町通3-1-7栄町ビルディング4F
www.spacemoth.org

<イベント>
●12月5・6日(土・日)
“MONONONE空間”
週末の二日間は、HORA AUDIO青柳亮がオリジナルスピーカーMONOを使って、音と空間をミックスします。
持ち込み音源の再生も随時受け付けますので、ぜひお持ちください。
hora-audio.jp

●12月9日(水)
“NEW KUT”
同ビル3F fripier ZOETROPEで開催されているヘアースタイリスト Yuka TamuraによるNEW KUT。
そのサロン空間をBLONDが装飾します。BGMはHORA AUDIO青柳亮が選曲。
一日限りのプライベートな空間をお楽しみください。
twitter.com/yukatv

flangerphoto
企画/ディレクション:成地 亜紀
題字:遠山 敦

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